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悪徳の性へ 
【学園物 官能小説】

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〜 御挨拶 〜-2

 どうにも調子がでない。 
 普通は、合宿で1ヶ月も鍛えられれば、ここですかさず身体が動くはずだろうに、恵子はキョトンとしている。 あたしとしては、真っ先に『お礼』をしろ、と言っているのだが……ただの天然だろうか? しかし、天然では学園に入園すらできないはずだ。

「わかんないかなあ。 先輩に直々に起こして貰ったら、どうだって話をしてるんだよ」

「……あっ! あの、ありがとうございましたっ、おかげで目が覚めました」

「そういうこと。 御礼は大事なんだからね。 じゃ、すぐに朝の『ご挨拶』にいくからついといで」

「は、はいっ」

 寝起きにしてはまあまあ大きな声の返事が返ってきた。 背筋が伸び、足がよたつくこともない。 察するに寝起きが悪いというより、眠りが深い性質らしい。 

 ガチャリ。 

 ドアを開ければ、廊下に面した各部屋から、ゾロゾロと室内着な寮生がでてくるところだ。 決まって先頭はB生(Bグループ生の略)で、次がC生。 ドアノブは指紋認証になっているので、開け閉めはB生しか出来ないから自然にこうなる。 階段を降りれば『コの字型』の寮の中庭へ続く戸口があり、裸足のままで外に出た。

 コンクリートで固めた『窪み』に沿って、番号が若いものから順に並ぶ。 私たちは33番なので、奥から数えた方が早い。 『窪み』は長さ20メートルほどあり、深さは15センチに揃っていて、両端に排水溝があり、中央付近に水道の蛇口がある。 一見すると綺麗なコンクリートではあるが、なじみ深い例の薫りが、そこはかとなく漂っていた。

 自分の場所についたところで『ご挨拶』の姿勢をとる。 『窪み』の手前に膝をつけ、爪先を『窪み』の向こう側に渡す。 ちょうどお尻を『窪み』の真上にもってくる。 室内着をたくしあげながら両手をお尻にまわし、尻たぶを左右に割って肛門を晒したまま、A生の到着をまつのだ。 

 他のB生が黙って体勢をとり、C生も周囲に合わせている一方、恵子はといえば、やたらキョロキョロしていた。 朝のご挨拶がどういうものか、あたしは事前に伝えている。 もしかして忘れているんだろうか。 だとしても、どうすればいいか分からないなら黙ってあたしの真似をすればいいのに、つくづく要領が悪い後輩だ。 恵子のお尻を張ってやると、ようやく気付いてくれたのか、あたしと同じ体勢をとった。

 ポーン、ポーン、ポーン……。

 7時を告げるチャイムと同時に、寮の入口側から、寮長を先頭に5人のA生がやってきた。 35×2で70人のお尻が並んだ『窪み』を前にして、均等に5人が並ぶ。 A生専用の名前入りの室内着に、手には先端が茶色くかびた竹刀をかざし、自然体で雑談に興じるA生は、あたし達のお尻など眼中にないかのようだ。

 ここに来るべき人数が揃っていることを確認し、寮長様が口を開いた。

「みなさんおはようございます。 では、みなさんの『ご挨拶』をどうぞ。 口上は、そうねえ 、B1番さんにお願いしましょう」

「はい! 僭越ながら、御挨拶させていただきます!」

 若干矛盾のある敬語ではあるが、これが正式な返答。 B生から1人を寮長が指名し、名指しされた生徒が全員を代表して言辞を述べなくてはいけない。

「我々下級生一同、本日も先輩方のご指導、ご鞭撻を切に願う次第であります。 背中越しに、くすんだケツマンコを晒す醜態をご容赦ください!」

 そろそろだ。 『窪み』にまたがった列から、抑えてはいるものの、息む気配が漏れ始める。 あたしも例外ではなく、お腹とお尻に力を籠める。

「我々が垂れ流す排泄物は、不潔な匂いがいたします! また、締まりが足らないため、下品な音もいたします! 御不快の念を催させてしまうこと、併せて御勘弁をお願いしまあす! ――せえのっ!」

「「んんっ!」」

 彼方此方で声にならない声がこぼれ、

 ブリッ。 ブリブリッ、ビチッ、ミチッ、ムリムリムリ……ッ。
 ボトッ、ポタリ、ボタリ、ボタボタボタッ。

 一呼吸おいて、

 プシャッ、ジャッ、ジョロロロロ……。

 左右に広げた肛門がせりあがり、柔らかいものも、固いものも、次々に顔をだしては窪みに落ちる。 たちまち辺り一面が、排泄音と汚臭でいっぱいになった。 あたしはちゃんと心づもりをしていたし、慣れてもいるので、ほんの30秒足らずでお腹の中身をすべて出した。 新入生の頃は便秘がちで、息んでも気張っても、ちょっぴりしかだせなかったが、2年もあれば体質も変わる。 



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