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体感! 巨砲主義
【OL/お姉さん 官能小説】

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体感! 巨砲主義-5

 ビッグペニスを半分ほど挿入すると、大佐は「日本人のアソコはキツキツだねえ」とかなんとか言ってニンマリ笑っていた。当の日本人は太巻きをアングリ頬張り目をパチクリさせた感じで、快感など湧いてはいなかった。
 大佐が抽送を開始すると、膣口が肉胴の動きによってめり込んだり引き出されたりしていた。が、女の潤滑液が物理的に滲んできて、ようやくペニスがスムーズにスライドするようになると、夏蓮にも快感の芽吹きが訪れた。このままゆったりとピストン運動をしてくれれば、楽しめるかもしれない……。
 しかし、大佐の抽送は早くも「ゆったり」とは正反対のものになった。カクカクカクカク性急な腰振り。「う〜〜ん、締まる……。お〜〜〜〜、絡まる」とかなんとか言って男のくせにうるさかった。そして、女を喜ばせるためではない、自分の発射時の快感を求めるためだけの、気ままな腰振りを続けたあげく、

「うううっ…………! うおっ…………! …………むむむ〜〜〜ん」

勝手に果ててしまった。
 見かけ倒しとはこのことで、女を置いてきぼりにしたまま、アソコの中で徐々に体積を減らしていく一物に夏蓮は幻滅していた。

 ゾロリとペニスを抜き、コンドームを処理する大佐。
 夏蓮は『二回戦もあるかな?』と様子を伺ったが、相手はひどくご満悦な表情を浮かべ、「いやあーー、ありがとう。とってもよかったよ。日本人のアソコは最高だね」とかなんとか言い、脱ぎ捨ててあったズボンから財布を取り出し、夏蓮に数枚の高額紙幣を渡した。

『まるでコールガールじゃないの』

憮然としながらも、どうせくれるものならと夏蓮は紙幣を受け取った。
 あとは用がないとばかりに背を向けタバコに火をつける大佐。夏蓮は「シャワーを借りますね」とバスルームへ入り、義務を果たした後のような心地で汗と、身体に染み着いた大佐の臭いを洗い流した。

 身だしなみを整えて部屋を出ると、廊下にジャマール中佐が立っていた。

「お勤めご苦労だったね」

ねぎらいと同情の入り混じった目でそう言われ、夏蓮は「どういたしまして」と作り笑顔で応えた。

「明日は日曜だが、きみ、出番に当たっているかね?」

「いいえ。休みですが……何か?」

「よろしければ、今夜の埋め合わせをしたいのだが……」

「埋め合わせ?」

「大佐はきみに喜びを与える努力もせず、やみくもに射精に突き進んだ……。女性がエクスタシーを思う存分味わってこそ本当のセックスだというのに、大佐はきみを生きたラブ・ドールとして扱った……。その埋め合わせだよ」

どうして大佐の行動を知っているのだろうと夏蓮はいぶかった。その表情を読み取り、中佐は言葉を続けた。

「長年、ブラッドリーの副官を務めていると、彼の性癖まで分かってくるんだよ」

「でも、部屋での行為までは……」

「そうだね。……じつは、きみがスパイである危険性も考慮して、部屋の様子を密かに窺っていたのだよ」

「スパイだなんて……、それこそ映画の中の話だわ」

「ま、用心のためだ」

「…………私、覗かれていたんですね」

「すまなかった。その埋め合わせも兼ねて、これから私の部屋へ招待しよう」

「あなたの部屋?」

「そう。私の部屋へ来てくれ。……きみの身体は着火したものの燃え上がることなく燻(くすぶ)っている状態だ。それではいけない。完全燃焼するべきなんだ。及ばずながら私がその手助けを……」

「それは…………つまり?」

「つまり、私とセックスして、きみに十分に満足してもらってからお帰りいただこう、というわけだ」

意外な申し出に夏蓮はきょとんとしていた。

「いかがかね? 夏蓮さん」

状況は飲み込めたものの、夏蓮は返答出来ないでいた。すると、ジャマール中佐は少し照れたような表情を浮かべた。

「言葉を飾ってもしょうがない。……じつを言うと、夏蓮さん、私もブラッドリー同様、きみに魅力を感じていたんだよ。もっと言うと、きみとセックスしたブラッドリーに嫉妬していた……」

中佐を見る夏蓮の瞳がわずかに揺れた。

「どうだろう。この私とも寝てくれないかね?」

ストレートに言われ、夏蓮はゴクリ……と生唾を飲んだ。
 紳士的なジャマール中佐には好ましいものを感じていた夏蓮だった。そして今、求愛に近い目の色で見つめてくる中佐に、彼女は「No」と言う自分を見いだせなかった。

「……ジャマール中佐。ひと晩だけですが、かりそめの恋人として扱ってくれますか?」

中佐はゆっくりと、しかし、力強くうなずいた……。


 中佐の部屋はスイートルームではなかったが、広い和室の造りで、ベッドではなく布団が二組、畳の中央に敷かれてあった。
 黒い肌のかりそめの愛人は布団へ直行するでもなく、部屋の隅の低いテーブルの前であぐらをかき、夏蓮もそばへ座るよう勧めた。テーブルには冷酒の入ったビンがあり、中佐はクリスタル製の盃に酒を注ぐと夏蓮に手渡し、自分の盃も食前酒ならぬ「性前酒」で満たした。

 冷たい日本酒で喉を潤した二人は、おもむろに布団に移り、衣類を脱いで同衾の準備をした。
 ぶよぶよしたブラッドリー大佐の裸体とは違い、ジャマール中佐の身体は筋肉質で引き締まり、黒光りしていた。股間にはペニスが垂れ下がっていたが、それは弛緩している状態なのに日本人の勃起ペニスの長さを凌駕していた。

『これが勃ったら、いったいどうなるの?』

先刻、大佐のビッグペニスを目の当たりにしたばかりの夏蓮だったが、すぐにまた別の「巨砲」に出くわすとは思いも寄らなかった。


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