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悪徳の性へ 
【学園物 官能小説】

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〜 下校 〜-1

〜 放課後の教室 ・ 教室から寮へ 〜

 学園の最終下校時間は18時半に設定されています。 勿論例外はあるのでしょうが、さすがに初日から例外というのは、どうなのでしょう。 

 現在時刻は18時15分。 ようやく放課――正直身も心も少々疲れています。 寮で食事をとり、湯を浴び、一人の時間が取れることに対して期待があることは否めません。 

 教室に戻って椅子につき、口を半開き、足を全開にして前を向くわたくし達。 2号教官は一頻り見渡してから咳払いし、教卓越しに仰いました。 

 曰く、正式なホームルームは明日から。
 曰く、登校時と下校時は『登下校制服』を着用すること。
 曰く、正門まで進み、壁に沿って道なりに右手にゆけば寮がある。 門限は7時。
 曰く、寮にて寮監から手荷物を受け取ること。 各自の私物は寮に届けてあること。
 曰く、そこから先は、寮で説明をうけるように。

 最後に『終わりの挨拶』をかわします。 わたくし達は今日1日を通じて礼儀も態度も未熟だったということで、正式な挨拶はさせないといわれてしまいました。 必死で教官に従ったつもりだったのですが、まだまだ至らないといわれればそれまでです。 代わりに略式の礼を、お尻で捧げる許可を頂きました。 椅子に登り、教官に背をむけ、前屈してから足首を掴み、股ぐら越しに教官の尊顔を拝します。 さきほど教わった姿勢ですが、異なるのはお尻の穴――わたくし達に相応しい表現をするなら、ケツマンコ――を見せる工夫はしていませんでした。 

 生徒を代表して、たびたび指導の対象になってきた22番が指名され、『起立!』と号令をかけます。 既に背筋は伸ばしており(下向きにですが)、どう起立するかと注視すれば、22番は爪先立ちになって足首を伸ばしていたので、わたくし達も踵を机から離し、お尻をもたげました。 それから22番が『未熟でだらしないオマンコに、お情けを頂き、ありがとうございました!』と声をあげ、わたくし達はお尻で宙に文字を描きながら『あ、り、が、と、う、ご、ざ、い、ま、し、た』と唱和しました。 何の指示もなく、打ち合わせもなかったですが、お互いの様子を伺いながら一生懸命描いた尻字です。 教官は思うところは勿論あったでしょうけれど、一度で合格を与えてくださいました。

 そして鷹揚に頷き、軽く手を振ると、黙って教室を後になさいました。

 残されたわたくし達には、ゆっくりする暇はありません。 学園を下校する時間まで残り10分をきっています。 学園入学に際して持ってきた荷物は、寮へ直接配送される手筈になっており、教室から持ち帰るべき荷物がない以上、手ぶらで寮へ行けばいいのでしょう。

 しかし『装い』となると、このまま学園をでるというわけにはいきません。 全裸に首輪のみというわたくし達は、冗談でも教官がおっしゃった『登下校服』は身につけていません。 登下校服……もしかして机の横にかけてある、この紐のような極細の繊維をいうのでしょうか? 教官は既にいなくなっており、不安げな視線を交わしながら、誰ともなく紐を広げます。

 紐は、確かに身につけるものでした。 形状を表現するなら、学園に進学する以前の幼年学校で身につけた水着の、輪郭だけを残したものとでもいいましょうか。 幅は2cmほどで、黒いエナメル質が光沢をもち、独特の雰囲気があります。 これが服だとすれば、目的は一体何なのでしょう。 肌を隠し、身を守るという服がもつ本来の目的に適っていないことは確かです。 
 ともかく紐を跨いで足を通し、肩に一端をかけなければ纏えません。 明らかに紐の長さは足りておらず、わたくしが身体を思いきり縮めたとろで、ようやく全身を収めることができました。 けれど縮めたままでは、今度は動きがとれないので、仕方なく身体を起こします。 お尻から小股にかけて紐が喰い込むのはどうしようもありません。 特に小股では、紐に押さえつけられたせいで膣が隠れる一方、紐を挟んだ大陰唇が強調され、猥褻で恥ずかしいことになってしまいました。 それよりも恥ずかしいのは胸です。 胸元で紐を交差させないとずり落ちるものですから、黒い線が乳房の下で交わり、あまり豊かとはいえないわたくしの膨らみを、寄せて際立たせようとします。 さほど大きくもない胸を前に集めたところで谷間ができるわけもなく、ただ不恰好なだけです。 しかも、紐が左右から喰い込み、押さえつけられる痛みで乳房が痺れてきました。 紐を緩めるには身体を曲げればいいのですが、そうすれば『背筋を伸ばす』という学園姿勢の基本を疎かにせざるをえません。 

 もしかしたら、この登下校服は、身につけたものが学園生徒としての自覚をとるか、自分の身体を楽にすることをとるかを見極めるものでしょうか? 何も言われずとも、登下校時は身体を酷使して背筋を伸ばせという、学園からのメッセージなのかも……考えすぎでしょうか。



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