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盗撮事情
【ロリ 官能小説】

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実行と露見-3

事態はしかし、より面倒になった。例の学年主任の映像がインターネット上に流されたのである。顔の上半分ほどが写っていたから、知っていればすぐに誰かが知れた。そして生徒の何人かはそれを知っているようだったし、本人も気付いているらしかった。もちろん、自分では何も言わない。これを保護者が知ればただでは済まない。教員のあいだでは、まだ知られていないか、黙殺されているかのどちらかである。鈴音は加わらなかったが、トイレや休憩室などで学年主任の話を数人がしている時があった。話題になれば、誰がいつ撮ったのかに言及されない筈がないから、いずれは鈴音の所にも手が回る。
鈴音はクララを放課後に呼んだ。どんな立場でどう話を切り出したものか、考えることを鈴音はやめた。
クララは、白いブラウスに赤い袖なしの上着を羽織り、薄桃色の短いスカート姿で、膝を綺麗に揃えて鈴音の前に座った。
しばらく沈黙が続いた。クララは鈴音の言葉を瞳で待ち受けていたし、鈴音はクララの大きな青い瞳から目を離さなかった。クララに警戒や非難の色は見えなかったけれども、鈴音の目には戸惑いが表れていたことだろう。その度にクララは瞳でそれを掬いとった。
「露わにならない隠しごとは無い」という格言がまた思い出されて、鈴音は嘘を言うのを一切やめようと思った。
「カメラのことだけど」
「カメラ?」
「君たちを裏切って申し訳ない。どうしても見たかったんだ」
「先生、何の話?」
「え?」
クララは本当に分かっていないようだった。
「君も写っていたじゃないか」
鈴音は、自分がカメラを仕掛けるに至ったことから、自分の性向、写っていた映像の概要をクララに聞かせた。クララは青くなった。
「ペトラだ」
クララは、自分とペトラがときどきそういったビデオを交換していることを話した。ビデオの内容を携帯電話に移してあった鈴音は、その一部始終をその場でクララに見せた。そして、このうちのある場面がネット上に出回っていると告げた。クララは怒って自分の携帯電話を取り出し
「見て」
と言った。裸のペトラがオナニーしている動画だった。歯ブラシを入れて動かしていた。クララはそれを鈴音の携帯に送信した。番号は調べて知っていたそうだ。
「先生もう帰れるの?学校じゃない所で話そうよ」
クララはそう言った。ところが、学校の教室が、こんな話をするには一番安全なのである。ほかの教室では怪しまれる。外の店などでは人の目がある。それでも、慌てるクララとここで話はできそうもなかった。ペトラに電話を掛けると言うのである。
鈴音は、クララの体調が悪いから車で送っていくということにし、学校を後にした。日は暮れかけていた。西の空が茜色に美しかった。
車中、クララはペトラに電話をし、現況を感情的になって報告した。そして、あんたのせいで皆が捕まるのだと誇張した解釈を話した。そしてネットの映像を消去しろと言った。あんたのビデオも先生に渡してある、だから誰にも話すなと言った。クララは通話の音声を外に出るようにしてあって、ペトラとの話が鈴音に全て聞こえていた。ペトラが言うには、映像はもう拡散しているとのことだった。鈴音は、元のを消して後は放っておけと伝えるようにクララに言った。
電話を切ると、クララは少し車を停めてくれと頼んだ。海辺の空き地に停車すると、クララが泣いて抱きついてきた。そして、スカートごと脱いでしまったクララの体の奥深くへ、助けを求めるように鈴音は入り込んだ。相手を求める本気の感情で女と交わったのは、鈴音にとってこれが最初であった。


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