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プラネタリウム
【ラブコメ 官能小説】

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H.-2

1月10日。
湊の車に荷物を積むのはさすがに無理があった。
わりかし小さい物やダンボールにつめた物を湊の車に押し込む。
その隣には亮太が運転する軽トラック。
「ひな坊まかせとけ!俺が全部運んでやるよ!」
威勢良く運転席から降りてくる亮太。
陽向の頭を撫でて「おひさー!」と笑う。
首にはイカついヘビのタトゥー。
「りょーちゃん!ひな坊って呼ばないでよ!」
「あははっ!湊がいつも言ってっからさ!」
「てかりょーちゃんまたそんなトコにタトゥー入れて!怖いからやめなよ」
「ばーか。心は優しーの!」
亮太はそう言いながら「冷蔵庫だっけ?」と陽向に問う。
「うん。洗濯機も乗れば一緒にお願いしたいんだけど」
「あー、寝かせればいけっかな?ねーっ、ジョージ!ちょっと手伝って!」
「ホイホイ!」と言いながらタバコを咥えて軽トラまでやって来たジョージが「ヒ・ナ・タ!」と笑いかける。
そして頭を撫でられる。
「子犬みたいだな」
「子犬じゃないっ!」
「俺の娘にしていーかー?」
ジョージが湊に叫ぶ。
「めんどくせーからやめとけ!」
と湊が叫び返す。
「だってぇー」
とジョージが口をへの字に曲げて陽向に微笑み返す。
笑いながら亮太と一緒に軽トラに洗濯機を乗せてくれる。
「陽向!これ、どっち?五十嵐の方?」
大介が小物を入れた袋を持ちながら言う。
「あー、無理だからりょーちゃんの助手席に置いて!」
「陽向ー!とりあえずりょーちゃんの方乗っけていい?…すんげー重いよコレ」
洋平がダンボールではない箱を抱えながら現れる。
「それは軽トラで」
洋平を手伝いながら話していると今度は「ひな……ったー!」と叫び声が聞こえてきた。
大介と海斗がダンボールを2つもちながら現れた。
「くっっっそ重い!…これ、どっち?」
今日の引越しは湊のバンドメンバーと、陽向のバンドメンバーに任せっきりだ。
前に対バンした時からすっかり意気投合し、今日も楽しく引越しの手伝いをしてくれている。
湊の車の助手席で「いい音楽生まれるかもよ?」と笑いながら新居へ向かう。


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