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俺の彼女のいいところ
【コメディ 恋愛小説】

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あたしの彼氏?の鈍いところ-2

渚と別れて数分後、自宅より…
「うぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」また唸り始めたあたし。
そして、同時に頭の中でこう考えていた。
(違う違う違う違う違う!絶対に違う!!!)
それは渚の言っている事を指している事は明らかである。
(いくらなんでもあたしがあいつを…)そういってあたしは変な想像に行き着いてしまい必死に振り払う。てかホントにありえないから!!


ピーンポーン!
誰か客が来たらしい。
だが…
「今はそんな場合じゃないのよ!」
というわけで居留守を使う事に決定!!
しかし…
ピーンポーン!ピーンポーン!ピピピピピピピーンポーン!
「うるさい!何、呼び鈴を連打してんのよ!近所迷惑よ!」
あたしはあまりにも呼び鈴がうるさくてイライラしたのでつい出てしまった。
すると…
「おっ!なんだ。いるじゃん。今日は若菜がお出迎えか」


あ〜今現在1番会いたくないやつが来てしまった…まあそれは言わなくても誰かわかるだろう?和之だ…
「で、何しにきたんだ?」
と問うあたし。
「特に何も。てか用ないときちゃダメ?」
と答える和之。
「別にそんな事ないけど…」なんか恥ずかしくて顔が見れない…てかなんでこのタイミングでくるのよ!

「どうかしたか?顔が真っ赤だぞ。風邪でも引いたのか?」
そう言って顔を覗き込んでくる。
その瞬間、カァーーー!っとまた顔の温度が上がる。あまりの恥ずかしさにまたやってしまった…
「ぐぁほぉ!」という奇妙な叫び声がした。
はっ!しまった!!と思った瞬間にはもう遅かった。和之は目の前で首を押さえて倒れていた。
またやってしまったのだ。定番の例のアレを…

「お、お前俺になんの怨みがあるんだ!毎回毎回ラリアットって…」 ゴホゴホと咳き込みながら和之は言った。
「い、いや…その…ごめん。つい…」
あたしも"つい"では済まないのはわかっている。でも、仕方ない。てか原因はいつもあんたなのよ!!

「気をつけろよ!でも、まあこれがなかったらなんか若菜らしくないからおもしろくないけどな(笑)」
と言って和之は笑った。 その顔を見た瞬間、キュン!と胸が痛んだ。いやいやキュン!って何?これってアニメとかで恋した時に使われる擬音だろ!おかしいって!!今の場面で聞く擬音じゃないって!

そんな事を思っていたらまたいろいろな感情が渦を巻き始めてきた。
「うぅ〜〜〜〜〜〜〜〜!」あたしはまた呻いてしまった。
「…大丈夫か?若菜」
さっきとは別の意味で心配そうな顔をした。
「…多分、大丈夫…」
「そうか?まあ無理するなよ」と言って和之はあたしの頭をなでなで。

な、何してんの?こいつ!なんでこんなにボディランゲージが豊富なんのよ!
でも、なんだかそれが気持ち良くて…あたしはされるがままにされていた。

しばらくそのままにしていたら急に和之が立ち上がった。
「ど、どうしたの?」
あたしはビックリしてそういった。
「いや、もうこんな時間だから帰ろうかな…と」
和之は時計を指差しながら言った。
いつの間にか時計は夜の8時をまわっていた。田舎な場所だから、8時を過ぎればもうすっかり遅いのだ。
「そっか…わかった。じゃあ玄関まで送るよ」とあたしは言った。
二人で立ち上がってあたしの部屋を出てゆっくりと玄関に向かう。
あたしはそんな短い道のりの中でなんだか寂しい感覚に包まれていた。
もう!なんなんだよ!これは!


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