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悪徳の性へ 
【学園物 官能小説】

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〜 便所 〜-2

 11番〜15番の5人と共に、2号教官が女子トイレに歩き出した。 私たちへは何も指示がない。 正直、これ以上何一つだって指示されたくない。 だけど、いずれ私にもトイレ掃除が回ってくるだろう。 となると私もトイレの掃除を知っておかなくてはいけないわけで、見学せざるを得ない。 

「……ふぅ」

 肩で息をひとつしてから、私も早足で女子トイレに向かう。 他のクラスメイトもついてきた。


 ……。

 
 女子トイレの掃除はハードルが一段高いであろうことを、何となく皆が想像していたと思う。
 私たちが過ごす教室はC棟の3Fにあり、教室が並んだ廊下の端に、それぞれ男子用と女子用のトイレがあるが、入口に『♀』印が掲げられた女子トイレからは前を通っただけでうっすらと異 臭がした。 それほど強い香りではなかったため気にしないようにしていたものの、いざ掃除するとなれば話は違う。 私たちの大部分――29番と33番以外――にとって、初めてトイレの中にはいるせいもあって、妙な緊張感が漂っていた。 とにかく2号教官に続いて中を覗く。

 構造自体は私が幼年期を過ごした学校と大差ない。 手前に手洗い場が3つ並び、奥に個室が合計8か所、2列に連なっている。 手前の4つは和式で、奥の4つは洋式だ。 個室はどれも奥行が1メートル、幅が2メートルほどとってあり、広さとしては十分だろう。

 問題は扉だ。 扉がない。 個室内に利用者がいることを示すドアは、どの個室にも存在しなかった。 教室内で排泄を強要される学園で、今更ではあるのだけれど、情けなくて唇を噛んだ。  
 ほんの少しの安息もない。 排泄時の羞恥を覆う仕切すら、私たちには与えられない。
 
 溜息の材料には事欠かない。 便座は白い陶器製と思っていたのに、並んでいたのはガラス製で透明な便座だった。 底に溜まっている液体の黄ばみさえ、ガラス越しに一目瞭然だ。 トイレの清潔感は、白が基調にある。 つまり視覚的に汚れがない白さで溢れているため、特有の匂いがあるにも関わらず、トイレが清潔だと錯覚できる。 吹き抜けのドアにガラス製の便座では、視覚的に誤魔化しようがない。 自分たちの排泄場所がウンチや小便にまみれていることを、否が上にも再確認させられる。
 
 備えつけのちり紙もない。 というか、トイレットペーパーを取りつけるロール自体がない。 股間に残った小水の滴を、一体どうすればいいのだろう? 況(いわん)や固形物をや、だ。
 水を流すレバーもない。 あの、貯水タンクの脇に『大・小』の矢印と共についているレバーが、どの便座にも見当たらない。 つまりあれだ。 それぞれの便座に溜まっている液体は、水を流した後の残りではないのだ。 すでにある小水に、次の生徒が用を足し、一定の嵩(かさ)を超えた分だけ水圧で流れ、そして残った汚水が便器に溜まっているわけだ。 
 ざっと見渡したところ、どの便器に溜まっている水も黄ばんでいる。 おそらく、そのうちのいくつかの底には、固形の何かが澱み、沈んでいるのだろう。
 
 上履きでトイレの中に並んだ11番から15番の5名は、肩をかすかに震わせていた。 外から見学する私たちと違い、彼女たちはこれから実際に清掃しなければならない。 

 ところが、2号教官が最初にさせたことは『トイレの使用』だった。 たかが挨拶、たかが行進、たかが体操にも細かい指定がある学園のことだ。 トイレで用をたすにも手順があり、それを教えようというのだろう。 掃除の後でトイレを使用するよりは、順序が逆な方が理に適っている。 

 11番。 縁なしで、しかも小さい眼鏡ごしに、奥二重の瞼がしばたいている。 
 2号教官が耳元で何事か囁き、11番は黙ってうなずいてから手前の個室に入った。 便座の蓋をあけ、座ると思いきやそのまま便座を跨いで腰を落とす。 右手は後頭部、左手は股間にあてがい、尿道口を遮る陰唇を開いたと思うと、

 ビュッ。 ジョボボボ。

 水流が一条、股間から真下へ迸り、透明の便器越しに水滴がはねる。 

 ぶるっ。 ぶるぶるっ。

 二度、三度と身体を揺らし、腰をグラインドさせる11番。 残滓を数滴垂らしてから、便座に深々と一礼する。 15秒ほど頭をさげただろうか、濡れた股間を拭きとりもせず、水を流すこともせずに個室を後にした。 

 次は12番。 取り立てて特徴ない、中肉の生徒。
 11番同様2号教官に促され、11番が用を足した個室に入る。 便座を跨いだ11番に対し、12番は便座に座った。 ただし座ったといっても『腰かけた』わけではなく、便座の上で『しゃがんだ』のだ。 便座の縁に足をかけ、ぷりっとしたお尻を便座にはめるように腰を下ろす。 あとは11番と同様だ。 片手は頭、片手は股間。 懸命にバランスを取りながら、ふっ、と息んで小水を放つ。 

 ショロロロ、ピチャン。

 一通り出し切ったところで、12番は腰ごとバウンドさせて小水の残りを落とすと、便座の上で頭をさげた。 既に腰を落としているため、お尻を持ち上げて頭をさげる、水飲み鳥のような不恰好なお辞儀だ。 しかも不安定な便座の上なため、必要以上に尻を突きだすことになり、肛門まであからさまになる。 それでも12番はしっかりと頭を下げた姿勢を保ってから、便座を降りた。





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