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俺の彼女のいいところ
【コメディ 恋愛小説】

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俺の彼女のスゴイところ-2

前日に会う約束をしていたので後はプレゼントを渡すのみ!!さあ!我が愛しき人よ!我が愛の篭ったプレゼントを受け取るがいい!なんてアホな事言ってないで優菜の家の呼び鈴を鳴らす。
ピーンポーン。
中から「はーい」という優菜の声が聞こえてきた。

「和之!いらっしゃい」
そういってニコリと笑う。「お邪魔します。でも、出る時はちゃんと相手を確認しなよ。どこかのストーカーとかだったらどうするの?」
「大丈夫だよ!そんなのが出て来ても和之が助けてくれるし、それに…」
ちょっと声が吃る。
「ちゃんと窓から和之が来るの見てたから」
そういって頬を赤く染める優菜。くっ!なんて萌え…いや、かわいいんだ!ちくしょう!と思う俺。

その後優菜の部屋より…
「あの…誕生日おめでとう!これ、プレゼント!!」そう言ってラッピングされた箱を渡す。
「うわ〜!ありがとう♪♪開けてもいい?」
「どうぞどうぞ♪」
そこまで喜んでくれると努力した甲斐があるってもんだ。
「…………」
あれ?と思い優菜を見ると何か微妙な顔をしている。「どうかした?もしかして気に入らなかった?」
そんな思いがちょっと不安にさせる。
「いや…あの…その…」と言って自分の首の辺りを指さす。
するとキラッと光る金属が見えた。しかもそれは…
「お、同じ…?」
コクンと気まずそうに優菜が頷く。

な、なんたる不覚!まさか持っているものをプレゼントしてしまうとは!い、いや…今はそれよりも…
「ご、ごめん!同じヤツなんて買ってきて…」
そう言って謝った。
「気にしないで…あたしもあんまりつけてなかったから仕方ないよ」
そう慰めるように優菜は言った。

情けない…優菜を喜ばせるためにがんばったのに逆に失敗して慰められるとは…ハァ〜〜と溜息をつく俺。

「じゃあ…こうしない?」
優菜は笑顔でこう言った。「これは和之からのプレゼントとしてあたしがもらって、あたしのは和之がもらうの。そして、お互いでお揃いにしよう!」
ふむ…普通な状態だったら真っ先にOKしているような条件だな。でも…
「それじゃ俺がプレゼントした事にはならないでしょ?」
俺としてはこの位置は譲りたくない所だ。
「じゃあそれと一緒に約束しよう!」
「約束?何?」
「このネックレスはあたしと和之がずっと一緒にいます!っていう証ににするの!」
…それだけですか?ちょっと顔を赤くしながらそう思った。
「そんなのでいいの?それなら約束しなくてもいいのに…」
優菜は首を横に振る。
「そうじゃないの。あたしは証明できるものがほしいの…お互いの関係をちゃんと証明できるものが…」
そう言った優菜の顔がどこか不安げだったのは言うまでもない。

俺はなんだか切なくなって優菜の肩を引き寄せて抱きしめた。そして…
「そんな事で優菜が安心してくれるなら俺はいいよ」 俺は心の底にある言葉を吐き出した。
なんだか恥ずかしい感じがしてちょっと冗談も混ぜる。
「でも、あとでちゃんとしたプレゼントはするからよろしく!」
肩の辺りから笑い声が聞こえてくる。


その後、しばらく抱き合ってお互い充分に楽しんだ。その中で優菜は俺にこう囁いた。
「あたしは和之が隣にいてくれる事が一番のプレゼントだよ」
それを言いながら恥ずかしくなったのか耳まで真っ赤になっていた。
それを見て俺は少し身体を離してから優菜の顔を見てこう言った。
「俺もだよ…」
ホントは顔から火が出るくらい恥ずかしかったけどそういわなければいけない気がした。

それから二人の間の距離は0になり、そこでまた新たな愛が生まれた気がした…


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