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指嗾
【元彼 官能小説】

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指嗾-12

「……ジョ……。……ジョゼって、ロ、ロリコンだ……」
 羞恥を和らげるために何か言ってやろうと口をついた言葉は、自分でも全く不適当だと思った。
「ロリコンでも何でもいいよ」
「わあっ……!」
 そう言ったジョゼが輝子の両膝を抱えると、大きく割り開いて肘掛けに載せた。スニーカーとソックスを履いたままなのに、下着姿で中心を丸見えの恰好に、両手で隠そうとしたその手首をグッと掴まれた。薄目を開けると正面にジョゼが立っている。傍らからではない、今の醜態をつぶさに分かる場所から見下されて、輝子は必死に手首を切ろうとするがジョゼがさせなかった。
「やだよ、み、見ないで……」
 恥ずかしさに泣き叫びそうになったところへ、
「……エッチだよ、輝子ちゃん。……愛里菜よりずっとエッチで、抱きたくなる」
 と言われて、喚呼がすんでのところで留まった。
「お、お姉ちゃんより……?」
「ああ。すごくしたくなる」
 ジョゼの言葉と視線に開いた脚の中心が熱く疼いて爛れ落ちそうになる。
「ううっ……、だって、わたし、初めてなのにぃ……」
「初めてでこんなになる子のほうがすごくいい」
「……ほんと?」
 ジョゼが息を切らせながら見上げる輝子の両手を離した。両手を解放されても隠すことなく軽く拳を作ってお腹の上に置くだけだった。そしてその輝子の目の前で、ジョゼがデニムの前を解き始める。
「すごく興奮してるよ。……指や口でしてあげたいけど、我慢できなくなってる。……もういいよね? しても」
「う……、えっと……」
 急に「その時」が来て輝子はたじろいだ。いつまでも先送りしてもやってくるのは分かっている。心の準備も、きっといつまでたっても整わない。それに彼氏では全く話にならなかったのに、恥ずかしくて死にそうなくらい濡らしてくれたジョゼなら、きっと身を預けても悪いようにはしないと思った。
(……!)
 だが、ジョゼがデニムの前を開き、ボクサーブリーフの窓から外に出したモノを見て輝子は驚愕した。肌の色と同じく褐色の男茎は、それが男茎だとは思えないほどの太さと長さだった。怒張に脈打ちながら動いて亀頭が揺れている。今日見た彼氏の男茎よりも数回りも大きい。体躯の良い異邦の血を引いているがために日本人のそれよりも大きく、しかし同じく流れる東洋人の血による漲らせる硬度も併せ持った男茎は、まだ誰も許していない輝子の目から見れば凶器とも言えるほどの獰猛さだった。
「あ……、あ……」
 男茎を握り、正面からジョゼが近づいてくると、輝子は小刻みに首を左右に振って、退路などあるはずもないチェアの上で身を引こうとした。「ム、ムリ……、そんな……」
「ムリ……、かどうか、してみたらわかるさ」
「んんっ……!」
 濡れまみれたショーツの横にズラすと萎んだヘアの下で溢れた蜜が照明に光った慎ましやかな入口を露出させ、亀頭をあてがった。目をつむって耐えるよりも、いきおい起こってきた恐怖に自分の下腹部に目をやらずにはいられない。開いた脚の間、ジョゼの肉体に比べれば子供とも言えるほどの華奢な輝子の下腹部に巨大な男茎が押し当てられている。
「ジョ、ジョゼ……、やめて……、こんなの……、おっき……、むり」
「やめないよ」
 男茎をあてがったまま、力を込めて肩を掴まれる。懇願した先に見えるジョゼの表情は柔和さが消えていた。玄関で初めて会った時に見た残忍な姦虐の閃光が輝子を射抜いてきて動くことができない。
「うああっ!」
 グイッと亀頭が押し付けられると、開こうとする入口の感覚に輝子は大声を上げた。「むりっ、いたいっ……」
「まだ痛いところまで入ってないよ」
「むりぃっ! ……やめて、おねがいっ」
「もうここまできたら、後に引けない……、さっ」
 みちっと脚の間から音がしたかと思った。これだけ潤っているのに、狭い内部を押し広げるように亀頭が侵入を始める。輝子は背中を仰け反らせて口を何度も開閉させた。息ができない。気絶してしまわないように、輝子の吐息が戻ってくるまで間を置いたジョゼだったが、輝子が漸く息を吸い込めたところで更に腰を進めてくるから、また呼吸が怪しくなる。輝子の呼吸と調停しながら徐々に進んでくる男茎に、体を中から広げられる初めての感覚――、いや、ジョゼを相手にしなければ世の中の女が決して味わうことのない峻烈な開展を、初めての挿入で味あわせながら、
「じゃ、いい?」
 とジョゼは身を覆うように輝子の顔を覗きこんだ。
「だめ……、死ぬ、ほ、ほんと、死ぬっ」
「死なないよ、こんなので」
「や……」
 身を捩って逃れようとするのを、がっちりと腰を掴まれた。体勢が整ったことに更に輝子が脅威に逃げ出したくなろうとしたところへ、グイッ、と力強く、先程までの進度よりもずっと深く男茎を進められた。何かが裂けた感覚とともに痛撃が下腹部を襲う。
「いっ、……、たあっ!!」
 絶叫を上げた輝子の唇をジョゼが荒々しく啜って声をくぐもらせる。進んだ男茎は動かなかったが、輝子の下腹部は痛みを逃がそうと蠕動を続けてブルブルと震えていた。両手で爪を立てて血がにじむほどに力いっぱいジョゼの腰を掴むが、ジョゼの表情は冷虐のまま変わらない。


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