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爛れる月面
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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3.広がる沙漠-25

 快楽のせいではない。紅美子は徹の言葉に涙が止まらなかった。目尻をどんどん涙が流れ落ちていくと、声を上げて徹に許しを請いそうになる。口から告白が飛び出してこようとする。
 振り払おうと首を振ると、頬に熱い肉が触れた。すぐ横に徹の漲る男茎があった。慌てて身を横にいっぱいまで捩らせると先端からむしゃぶりつき、中で舌を蠢かせた。大声で快楽を訴えながら、男茎から伝わる性感を紅美子に返そうと、徹は更に内部とクリトリスを愛しんでくる。今までこんな体勢で愛しみ合ったことはなかった。明るい部屋の中で、ロータ―の振動とお互いの体液が撥ねる音に包まれながら、今まで二人の間に在ったのに見逃していた相愛を貪るように探し合った。
「ク、クミちゃんっ……。い、挿れたい」
「うん」
 焦らしたくても紅美子のほうが無理だった。徹の体から降りると、ベッドの上で仰向けになり、膝を立てて脚を開いた。天井の照明が煌々と顔を照らす。眩しさに紅美子は額に手を置いて目を細め、やがて白む視界を塞いで徹が覆いかぶさってくるのを待った。
「徹――」
 しかし、なかなかその時が訪れないのが不審で顔を上げると、徹がやっと膝でベッドを進んで近づいてくるところだった。シーツの上には空き袋があり、屹立して揺れる男茎にはしっかりと避妊具が被せられている。
「徹……、あ、あのね……」
 脚の間に体を入れて、腰に手を回して紅美子を抱き寄せてくる。後ろに肘をついて身を起こした紅美子は、暫く唇を震わせたが言葉は容易に出てこなかった。
「……ん?」
「……」
「愛してるよ」
 徹は既に乾き始めた精液に塗れる紅美子の頬を撫でてキスをした。腰を進め、亀頭が入口に触れる。
(徹……)
 紅美子が何か言葉を言う前に、徹は何度も耳元で愛を囁いて、男茎を中に埋めてきた。






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