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爛熟女子寮
【学園物 官能小説】

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爛熟女子寮(7)-4

 自分の番だ。ジャージだけで下着は穿いてこなかったからすぐに準備はできた。が、さすがに股間を隠して縋るように美和子に目を向けるとうっすら笑みを浮かべて頷いた。

 覚悟を決めた。
「この子、18なの。お手柔らかに」
美和子が男に言った。
「こちらこそ」
男は前を向いたまま答えた。瞑想しているかのように半眼で瞼を伏せている。

 ピアノと男の間に身を入れ、やや前屈みで脚を開く。男がすぐ真後ろにいる。
(見られている……)
ピアノが前にあるので股から覗くのこはできない。ゆっくり腰を落とすと先端が触れた。
(あ……)
男が幹を持って宛がったようだ。
(ああ、ほんとに入るんだ……)

「そのまま下せばいいわ」
いつの間にか美和子がそばに来て覗いていた。恥ずかしさが一気に座り込む動きになった。
「あうう……」
思わず声が漏れた。ぐっと押し開かれ、目いっぱいに充填された。
(ああ、すごい)
生の肉の漲りがはっきり感じられる。ディルドとはまったく別物である。たまらず腰を煽った。

「むう……」と唸ったのは男で、美和子は昂ぶった息を吐いた。
私の足元に膝をついて結合を覗いている。見られている羞恥に体が新たな熱を帯びてきた。
(男の肉!)
ひしひしと感じるのは初めてである。奥までくるとずんと響く圧迫。意識して肛門を締めると膣口も締まる。そのまま絞り込むようにして腰を上げ、抜ける寸前に沈む。実際、寸前なのかはよくわからない。膣内の感覚による勘である。
(いい!)
ペニスの実感がすごい。
(感じる、ぴりぴりくる)

「志乃、何か弾いて」
(そんな……)
こんな時に無理だ。もう昇り始めているのに。
 不自然な体勢だけど上下運動は止められない。気持ちよくて、体の奥から快感が盛り上がってくる。ペニスを自分の内部が完全に包み込んでいる感覚だ。
「うう」
私が声を洩らすと美和子の声が飛んだ。
「弾いて、弾くのよ」
私は動きを続けながら音階練習を弾きはじめた。それが精一杯だった。

 ねちねちと音がする。頂上が近付いてくる。高まりによって身が引き締まり、腰の動きも快感に合わせて意思とは無関係に変化してくる。扱くように、こねるように。
(くうう)
堪らない。腹筋がきつい。だが、そこから生まれる快感は光沢をもって拡がっていく感じだ。
 動きが速くなって、パンパンと男の股間に打ち付けた。まるでスクワットだ。

「志乃早くイッテ。交代よ」
美和子の声が上ずっている。顔を見ると真っ赤になって切迫している。目を吊り上げて起こった顔である。
(どうしたの?)
「早くどきなさい」
驚いてピアノの指が止まった。その時である。

「ううう……」
男の唸り声が耳元で響いた。
「すごい……名器だ……だめだ」
男の腕が巻きついてきて、
「キャ!」
とっさに立ち上がってしまった。
「ああ……」
男は股間を隠すようにして呻いた。

 達する寸前の昂奮が潮が引くように醒めていった。
美和子の唖然とした顔。やがてその顔は引き攣り、眉間に刻まれたしわを見た時、私は張りつめた緊張を感じて身を竦ませた。

(どうして?……)
強い……はずの男が美和子を迎える前に果ててしまった。これまで屈伏させられ続けてきた男。今年こそとリベンジを期していたのに……。それは強烈な想いとして内に秘めていたはずだ。
 美和子が交代してと言ったのは男の様子から事態を察したからであろう。

(どうなるの?)
彼女のプライド……。『彼、強いの』……手と口で……『女として傷つくわ』……『だから今日は中でイカセテやるわ……』……『2人がかりじゃないとだめなの』『今年が最後……』……。
 私は怖くて目を上げられなかった。

 男が立ち上がってズボンを穿く姿が見えて、それに紛れるように私もジャージをはくと何も言わずに部屋を出た。どう対処していいものか、突然折れ曲がったような感情の錯綜はその時の私にただ重くのしかかるだけだった。


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