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good communication
【若奥さん 官能小説】

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よみがえる“女としての悦び”-2

これもやっぱり人妻もので、マイホームとおぼしき一軒家から徐々に家の中、リビングという流れのカメラワークが画面に映し出される。


そして、いよいよキッチンが映し出されると、えみるがフリフリエプロンしながら、夕食を作る場面から始まった。


グツグツ煮立つ鍋の横で、トントントンと包丁を叩くえみる。


そのうち、インターホンが鳴ったので、彼女は玄関に向かっていった。


ドアを開ければ夫が帰宅した所で、えみるの顔はパアッと輝く。


媚びるような上目遣いで、夫を迎えるえみる。その服装は白いフレンチスリーブのブラウスに、ミニのピンクのフレアスカートと、女の子らしさたっぷり。


『お帰りなさぁい、あ・な・た』


意味なくアヒル口をしてみたり、セミロングの髪の毛を耳にかけたり、ぶりっこ全開のその様子に舌打ちが出た。


「専業主婦が、家にいるだけなのにこんなフルメイクでオシャレしてるわけないじゃん」


日中は昼ドラを観るのが日課になっている私にとって、画面の向こうに突っ込みを入れるのはもはやクセみたいなもの。


でも、初めて見るエロ動画は、どの昼ドラよりも突っ込みがいがあるくらい、何もかもがわざとらし過ぎて、観ている方が恥ずかしくなってくる。


そもそも、家にいるのにこんなオシャレはしない。


基本は家事をしやすいように、動きやすい格好。


この季節ならTシャツにショートパンツで十分だ。


現に私なんて、どうせ掃除で汗だくになるからと、寝間着同然のくたびれたTシャツにジャージ素材のハーフパンツ。


非現実的な流れに白けながらも、ストーリーは進んでいった。


作りかけの夕食を放置して、夫の後をついていくえみるは、かいがいしくスーツを受け取りハンガーにかけていく。


……そんなお世話するより、さっさと夕食作れよ。


『あなたぁ、今日も一日お仕事お疲れ様!』


『ああ、今日は疲れたなあ』


そう言ってネクタイを緩め、Yシャツのボタンを外していく夫役の男優さんに、後ろから抱きつくえみるは、


『ご飯にする? お風呂にする? それとも……あたし?』


なんて、誘うような甘えた声で、夫の背中に頬擦りしていた。


「台詞が古い! ってか、夕食できてないじゃん!」


男の欲望をまんまに投影させたこのエロ動画は、リアリティも、言葉のセンスも全くない。


こんなん好き好んで観る輝くんが、本気でアホに思えてきた。





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