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【若奥さん 官能小説】

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よみがえる“女としての悦び”-1

「……何よ」


ブウッと頬を膨らましながら、エロ動画のタイトルを眺めてみる。


女優の名前はまちまちだけど、こうして見れば、「人妻」「若奥さん」「新妻」なんかのキーワードが多く含まれていることから、輝くんの好みがうっすら見えてくる。


もちろん他のジャンルもあるけれど、人妻モノが圧倒的に多いから、このジャンルが輝くんのストライクゾーンと言って間違いないだろう。


タイトルをクリックすれば、作品の紹介文やパッケージ画像、レビューさらにはサンプル画像まで出てきて、女優の顔がはっきりわかるようになっている。


購入履歴から見えてきた、輝くんの嗜好は、「人妻ジャンルで、スレンダーな美人よりも、女性らしいふっくら可愛い女の子」であることがわかった。


「……輝くんはこういう娘がタイプなんだ」


最初に見た画像に戻ると、『えみるの愛して愛されるセックスライフ』というタイトルに再びたどり着いて、ふうとため息をついた。


まあ、私はどっちかと言えば、美人よりも可愛いタイプだと思う。


でも、それは若い頃の話。


育児にかまけて、オシャレから遠ざかっていた今の私は、美人とも、可愛いとも、言われることはなくなっていた。


それに対し、輝くんが購入していた作品の女の子はどれもみんな可愛くて、エロくて、男の性欲を駆り立てるような魅力的な人ばかり。


だから、輝くんはこっちに夢中になってしまい、私とエッチなんて考えられなくなってしまったのだろうか。


生身だけど古女房の身体より、映像だけど若くて可愛いAV女優。


輝くんはこちらの方がいいのかな……。


なんとなく、対抗意識がわいてきた私は、購入履歴のページから、再生ボタンをクリックしてみることにした。


「ふん、こんなもんに興奮しちゃってバカみたい」


そう言いながら、私は腕組みをしながら、軽蔑の眼差しを画面に向けていた。






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