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冥土の土産
【SF 官能小説】

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ジュンナ-2

ジュンナという子は俺の話に夢中になっていた。彼女が初恋の女性にそっくりだという話に飛びついて来てくれたのだ。
 俺は酔っていた。遠く任地から離れた場所でこういう店に入って少し開放的になっていたかもしれない。
 彼女は確かにある女の子にそっくりだった。だがそれはただの大学時代の学友であって恋仲ではなかった。だがそっくりな女性がいたという事実が俺の話に信憑性を与えた。俺の驚きや表情は真に迫っていたに違いない。
 彼女は俺がボックス席に座るとすぐついてくれた子だ。ジュンナというその子は俺の話を信じた。だから俺はその彼女がどういう人間だったかを語り始めた。
 俺は学生時代付き合って最後は別れてしまった恋人の話にすり変えた。その話をドラマチックにする為に2・3人の別の女との話を混ぜた。
 だがそれらは1つ1つは本当の話なのでジュンナの気持は強く引き込まれて行ったと思う。ジュンナは自分とそっくりな恋人と俺とのさまざまなエピソードを熱心に聞いた。そしてまるで自分自身がそうだったかのように心の中で追体験したに違いない。
 俺は最後に彼女が去って行ったこと、そしてそのことを今でも傷心していることを溜息混じりに言った。そしてジュンナの目を見つめながら俺が言ったことがある。それは、キスしても良いかってことだ。
 断られても、そうかやっぱりと肩を落してみせれば済むことだと思い、言った。だがジュンナは微笑んで頷いてくれた。俺は軽く唇を合わせた。あくまで軽く下唇と上唇を交互に挟んで吸わずに口を離した。
 ここで俺はジュンナに変なことを言った。ちょっと賭けをしたいんだ。俺はポケットから2000円出した。このうち1000円を君にあげる。少なくて申し訳ないけど、これを君の掛け金にしてほしい。こっちの1000円が僕の掛け金だ。
 「あら……それじゃあ私全然損しないですね。もともとあなたの金だから。で、どんな賭け?」
 俺が君をここで抱きしめて自分の物にしようとしたら、お店の人が止めさせる方に君は1000円。誰も俺のことを止めない方に俺は1000円。
「それじゃあ、私は2000円もらうことになるわ。まあ、やってみなくてもわかることだから、2000円ありがとうございます。チップとして頂いておくね」
 俺は出口の方に案内しようとするジュンナをいきなり抱きしめるとかかえ上げた。
「あっ、駄目です。お客さん! そんなことをすると怖いお兄さんが来ますよ」
 そうだね。来たら俺は2000円失うどころじゃなくなるかもしれないな。
 俺はそのままボックス席のソファにジュンナを仰向けに倒した。ドレスがずれて胸の谷間が目立つようになった。ジュンナはクビを振っていた。それは恐怖の表情だった。
「あなたのこと嫌いじゃない。だから店の人が気づく前にやめて。あなたが酷い目に遭うのを見るのは嫌だから」
 だが俺はジュンナの胸に手を当ててグイッと掴んだ。張りのある若い乳房だった。
「警告したよね。じゃあ仕方ないね。斉藤さーん! お客さんが暴れてます。助けて下さいっ」
 ジュンナは俺のことを気の毒そうに見つめた。俺はドレスのスカートを捲り上げた。白い太腿とピンクの下着があらわになる。
「信じられない! もう。そういう店じゃないんだって。助けてっ、乱暴されるっ」
 ジュンナはかなり大きな声で叫んだ。だから絶対聞こえていない筈はないと思ったろう。
「あなた。逃げるなら今のうちだよ。本当に殺されるよ。あっ、何やってるの?」
 俺はジュンナの胸元を引っ張って乳房をむき出しにした。そして乳首に吸い付いた。
「そんなにその人が好きだったの? そんなに私がそっくりなの? ああ……お願いだから……やめて」
 ジュンナが出した両手を掴んで頭上に押さえ込むと俺は両方の乳を音を立てて吸った。チュパッチュパッチュルルルル……
「あっ、いやっ。恥ずかしい。常連さんも店の人も見てる。あん……や……」
 ジュンナは顔を真っ赤にして涙目になった。俺はジュンナを抱き起こすと膝に乗せるようにして店の中を見せた。普段通りの風景がそこにはあったに違いない。
 誰もこっちの方には関心がなく、斉藤さんという店の男もこっちには気づいていない。もちろん止めることもしないし怖いお兄さんたちも呼ぶ様子もない。
「えっ? どうして……お客さんも誰も気づいていない。私のことを贔屓にしてくれてる木村さんも吉田さんもこっちが見えている筈なのに……どうして? どうして斉藤さんも黙って座っているの」
 俺は再びジュンナを倒すと唇を重ねた。あのとき軽くキスをさせてくれたジュンナは会計をすませた俺を出口まで送ってくれて言ったのだ。
 『私なら絶対そういう状況で別れたりしない。いったいその女の人はどうしちゃったんでしょう? 信じられないよ』
 俺はそう言ってくれたジュンナのことが忘れられなくて1年後またその店を訪れたんだ。だがジュンナはいなかった。 
 


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