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冥土の土産
【SF 官能小説】

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ジュンナ-3

俺はジュンナのドレスの肩紐を腕から抜いて、一気にドレスの胸元をウエストまで下げた。ジュンナ、今俺たちの姿は誰にも見えないんだ。俺たちの声も聞こえない。だからここで何をしても誰にも文句は言われないんだ。
「でも私がいなくなれば店の人は逃げ出したと思うわ。お給料だって貰えなくなるし」
 それも大丈夫だ。実際に見ることはないけどジュンナはきちんと今でも働いているんだ。そう言ったときにタイミング良くジュンナの名前が呼び出された。
「5番ボックスだわ。行かなくちゃ」
 だが5番ボックスでは『やあ、ジュンナちゃん、会いたかったぜぇ』という常連客らしい声が聞こえた。ジュンナはびっくりした。
「本当だ。見えないけど私5番に顔出してるらしい。でもどういうこと?」
 タイムポケットって分かるかな? 普通の時間の流れからちょっと横道に反れたパック物の時間なんだ。普通の時間の中の俺は君にキスした後勘定を済ませて君に見送られて店を出たんだ。だがキスした後君に賭けをしようと言った俺が未来から来た、この俺さ。未来からもう一度君に会いたくてやって来たんだ。
「でも、年齢も服装も変ってないよ。あっ、嫌。下着に手入れちゃ……あんっ」
 肉体はその時代のもので意識だけが未来から来たんだ。俺はジュンナの秘所を探りながら続けた。俺はあの後もう一度君に会いに来たんだぜ。そしたら、ほらあそこにいるツバキちゃんって子が教えてくれたんだ。
『ジュンナは半年ほど前に若い男の客と良い仲になってトンズラしたんだよ。店の借金も残っていたけど逃げ出したもんだから血眼になって探し回ったらしいよ』
「えっ、でどうなったの? 逃げ切れたの? あっ……ぁぁあ……ぁぅ」
 俺は指先に神経を集中して秘裂を擦った。違う。最後は掴まったのさ。その後どうなったかツバキは口をつぐんでいた。だがこれだけは付け加えた。
『ジュンナは素直で良い子だから、客の男に騙されたんだよ。男に狂っちゃお終いだよね、この商売は』
「それじゃあ、私半年後に気をつける……それで良いんだよね」
 違うんだ。今常連さんと5番にいるジュンナが本物のジュンナで、その運命を変えることは誰にもできないんだ。
「じゃあ、私が教えてあげれば良いんだよね。ね、そうでしょ」
 忘れちゃいないか? 俺たちの存在は普通の時間帯にいる人には分からないんだ。さっきジュンナが叫んでも誰にも聞こえなかったようにね。俺はジュンナのパンツを脱がした。
「あっ、駄目だったら。幾ら見えなくても恥ずかしいよ。」
 そのうちに俺たちのボックスに客が案内されて来た。そしていきなり俺たちの上に腰掛けて来た。まるでそいつらの方が幽霊のように重くもなんともない。だが彼らの会話が間近で聞こえるので煩かった。
 俺はジュンナを抱き上げてホールの床に下ろすと上から被さった。ダンス曲が流れて何組かの男女がチークを始めた。
「あっ、顔を踏まれる。何も感じないけど、踏まれてる。」
 もう話すのはやめよう。俺はジュンナの口を口で塞いだ。唇を……今度は十分に味わった。舌を入れて絡ませる。ジュンナも応じて来た。俺はジュンナのドレスがウエストの辺りに固まっているのを全部下に下げて脱がせた。
 おれ自身もキスを続けながら乳房や秘所をタッチし服を脱いで行った。ホールの床に全裸になった2人は体を重ねたままディープキスを続けた。ジュンナの唾液は甘い味がした。ジュンナの秘所はとっくに濡れてグショグショになっている。
 俺は高まった肉棒をジュンナの秘所にあてがった。ぷちゅっ。ぬちゅぬちゅっ。中に挿入されるとジュンナの目が大きく開いた。
 「もご……むぁぁ……ぁん…………」
俺はゆっくりと感触を確かめながら肉棒を往復させた。ジュンナは目を細めて鼻腔を閉じるような表情をした。俺が口を離すと中開の口からジュンナは長い吐息を漏らした。
「はぁぁぁぁぁ……ふぅぅぅぅぅぅぅ……ぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
 俺の腰の動きに合わせてジュンナは一緒に腰を動かし始めた。たどたどしいがそれがとても可愛かった。ときどきピクンと膣内が動く。
「あの後……例の彼女とは?」
 突然ジュンナはそんなことを聞いて来た。彼女じゃなくてジュンナお前を思い出すようになった。だからもう一度会いに来たんだ。
「嬉しい……これから……私たちずっと……一緒に過ごせ……るの?」
 喜んでいるジュンナに本当のことは言えない。だから、そうだ、ずっと一緒だ。俺はそう言って腰の動きを早めた。
「いやだ……顔の上……で踊って……るカンナさん……のスカートの……中が丸見え……だわ……ぁぁぁ……余計興奮……しちゃう……ぁはん……はあん」
 ジュンナはもうその後は喋らなくなった。ただ『ぁぁん……ぁぁん』を繰り返すだけになった。そうだ。今さらだけ ど俺の名前は海野って言うんだ。
「ぁぁん……海野……さん……ぁぁん……ぁぁん……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ」
 ジュンナは両手を俺に差しのべた。俺が体を近づけると首に抱きついて来た。そして絡んでいた脚をギュギュッと締め付けてきた。
「……好き……だよ。海野……さん」
 俺がもう一度ジュンナにキスをすると、ジュンナの顔が透明になって消えて行った。その柔らかな唇の感触とともに。  


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