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冥土の土産
【SF 官能小説】

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ナオミ-1

俺は呆気に取られた。目の前の若い娘ナオミはTシャツの下に何も着ていないのだ。だから微かに乳輪の濃い色が透けて見える。俺はナオミに飛びかかった。
 「きゃっ、何をするんですか? 海野(うんの)さん!」
 俺はナオミの言葉は無視してTシャツを捲り上げた。ポロンと2つの乳房がいとも簡単に剥き出しになった。
 周りの住宅に人がいるのでナオミは必死に声を殺して抵抗する。Tシャツを元に戻そうとするが、俺は一気にナオミのミニスカートを捲くってパンティを下げた。すると濃い陰毛がはみ出て来た。ナオミは顔を真っ赤にして抵抗した。
「何をするんですか? 人が来ますよ。誰かが窓から見てるかもしれない」
 ナオミはパンティの上を掴んで必死に戻そうとして俺を睨みつける。
「組織員がこんなことして良いんですか? お互いに身の破滅ですよ」
 ナオミの言いたいことは良く分かる。ここは組織員の住宅が並んでいるところで、俺たちは住宅の前でもみ合っている。だから、こういう場合は絶対誰かが見ている。組織員に似つかわしくない行動だということで、誰かが止めに入って、その後俺たちは処分されるだろう。ナオミはそういうことを言いたいのだと思う。
 隣の年長の組織員友田さんがこっちに向かって歩いて来た。だが俺はそんなことに構わずナオミの股間に指を入れて陰毛を掻き分けてクリトリスにタッチした。
「あっ、友田さんがこっちに来る。見られてる。やめて、見られてますって」
 俺は指先を震わせてナオミのクリトリスに振動を与えた。ナオミは足を開いてX脚になりながら腰を震わせて耐えている。そして絶望的な表情でにこやかに近づいて来る友田さんを凝視する。
「た…助けて、友田さん。いきなり海野さんが襲って来たんです。あっ……うっぅぅ」
 ナオミは今度は耐え切れずO脚になって腰をビクンビクンさせて息を荒くした。友田さんはにこやかな表情を崩さず目の前まで来たが、俺たちを通り過ぎながら言った。
「こんにちは。海野さん、それにナオミ君。今日はお祭りの準備の当番でしたね。ご苦労さんです」
「な……何を言ってるんですか? 友田さん、あっ、ううっ……くく」
 するとナオミの声が別のところから聞こえて来た。
「はい、今日は海野さんに色々教えて頂こうと思っています」
 俺に捕まっているナオミはびっくりして背後を振り返った。するとそこにはもう1人のナオミがもう1人の俺と並んで、友田さんと話をしているではないか。もう1人のナオミは腕を胸の前に組んでいるので胸が透けて見えないようにしている。
 俺はナオミの乳房を鷲づかみにしながら言った。
「ほら、あそこのお前は胸を友田さんに見られないように隠しているだろう? 要するにお前は俺だけに見せる為にブラジャーを外して来たことになる。だが、堅物の俺はお前の挑発に乗らずにそのまま祭りの準備をお前と一緒にして普通に別れることになる」
「ど……どうして、あそこに私たちがいるんですか? あそこにいるのが私たちだとしたら、ここにいる私たちは何なのですか?」
「まあ、聞け。その後俺はお前が俺のことを誘っていたんだと気づくが、それも後の祭りで、お前と何もなかったことを後々まで後悔することになるんだ」
「えっ? えっ? どういうことですか? どうして過去形で話すのですか?」
 俺はとりあえずナオミの口を唇で塞いだ。生暖かい唇が何かを喋ろうとしてモゴモゴと声を漏らす。俺は唇を離すとナオミにも分かるように簡単な説明をした。
 つまり俺は未来から来たんだ。未来から来たけれど、過去の歴史を変えることはできない。
 そこで主流の時の流れはそのままにして、枝分かれした時間を作って俺はお前を襲ってるんだ。今の俺とお前以外の全ての人間は変更のできない時間の流れに従っている。
 あの友田さんも住宅の人間たちも向こうにいる俺たちのことは見えているけれど、ここでセックスをしようとしている俺たちのことは見えないし、聞こえないんだ。
「セ……セックスって……。海野さんがそんなことを言うなんて」
 俺はナオミの乳首を指先で弾きながら言った。俺は人格者ってことになってるけれど、そんなんじゃないよ。ただ我慢してるだけだ。だけど俺はお前に手を出さなかったことを後でずっと後悔してたんだ。
「どうしてですか? 私のことが好きだったんですか?」
 それだけならそんなに後悔しない。実はお前はこの後西郷組織員と不倫してそれが上に知られて処分を受けるんだ。
「えっ……。あっ……い……いや、そこに指を入れちゃ」
 俺はナオミの膣に指を入れるとゆっくり出し入れをした。そこは既に濡れていて水っぽい音が響いた。


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