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LADY GUN
【推理 推理小説】

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時を超えて-2

 若菜は車を停める。そして父親からの愛情の証、二丁のLADY GUNを手にする。静香から譲り受けたLADY GUNを腰に装備し、正芳から譲り受けたLADY GUNを握り締める。
 「お父さん、先輩…、守ってくれとは言いません。見届けて下さい。」
目を閉じそう思いを込めて車を降りた。ハイヒールが小枝を踏みつけて折る音が響く。月明かりが若菜を導くかのように扉を照らしていた。この小屋に静香を救おうとして近づいた無知無能だった自分の幻影の肩をポンと叩き、若菜は扉に手をかけた。
 軋みながら開いていく扉。怖じ気付く事なく中に入り扉を閉めた。
 「さすがだな、上原若菜。ここに辿り着くとはな!」
暗闇に人影が見えた。若菜は初めて武者震いした。目の前に田口がいる。どれだけ待ち焦がれた瞬間だろう。最高のエクスタシーを感じる。
 「ワンパターンの単細胞だからね、あなたは。ここだと思ったわ。」
若菜の声が響く。
 「ククク、言うねぇ!」
その瞬間、いきなり小屋の電気がつく。
 「やっと会えたわね、田口徹…。」
 「レイプされてすっ裸のあのネーチャンをお前が抱いてた時以来の再会だな。再会を祝してキスでもするか?」
髪も髭もしっかり整っていた。服も真新しいものを着用しているあたりがとても逃亡者とは思えない。しかし顔つきはますます厭らしさと凶悪さを増したような完全な犯罪者だ。そんな田口に若菜も負けてはいない。
 「嬉しくて今すぐしゃぶってあげたいくらいだわ?」
田口はニヤリと笑う。
 「近くで見ると、マジでいい女になったもんだな。先輩の彼氏にたくさん揉まれてでっかくなったなぁ、オッパイ。マンコも開発してもらったんだろ?へへへ、食べ頃だな…!」
 「キツすぎてあなたの竿、入らないかもね。しょうがないから手でしてあげましょうか?」
軽く笑みを浮かばせている。
 「いや、手なんかゴメンだよ。お前のプライドをズタズタにしたあと、しっかりと挿入させてもらうぜ。」
田口が真顔に変わる。
 「死後硬直で堅くなれば少しは入るかもね。」
その言葉は若菜にとっては殺害を予告する言わば宣戦布告だった。田口もその意味をしっかりと理解した。
 「俺は死姦には興味ないんでね。殺さずレイプしてやるよ、上原若菜…。」
 「望むところよ、田口徹…。」
睨み合う2人。ぶつかり合う視線は火花を散らし山小屋を炎上させてしまいそうな激しいものであった。


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