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花の咲くころ
【女性向け 官能小説】

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そんな夜が数日続いて
毎日10時ごろ帰ってくる駿ちゃんは
まるで本当に同居が同棲になったかのようにあたしにふるまった。

夕飯は一緒に食べよう。といった駿ちゃんにならって
あたしは駿ちゃんが帰ってくるまで待っている。

たまに「直帰」と言って早く帰ってくる駿ちゃんは
ご飯を食べた後、ほんの1時間ほど
あたしを膝の中に入れてテレビを一緒に見てあたしの髪を触ったり
抱きしめたりして過ごす。
その後は「残っている仕事をする」と言って部屋に籠る。

今日も直帰と早く帰ってきた駿ちゃんに夕飯の用意をしようとしていたら
チャイムが鳴った。

また夢ちゃんかな?

そんな事を思って、スーツから着替えに部屋に入っている駿ちゃんの代わりに
「はいはい〜」と玄関を開けたら
駿ちゃんと同じぐらい背の高い男性が2人、
目を丸くしてあたしを凝視していた。

「あの・・・」

そんなあたしを見た後、ハッと気を取り直して
男性のうちの一人が首を大きくのけぞらせ、部屋番号を確認した。

「1002だ。楠の部屋で間違いない」
「へ〜・・・楠はいますか?」

何やら男性二人が目配せをした後、駿ちゃんの名字をいったので知り合いなんだろう。
その時「花?」と着替えを終えた駿ちゃんが玄関に来た。

「なに?はな、どうした?」
「駿ちゃん。お客さん」
「だれ?」

そう言って相手を見たとたん、駿ちゃんは大きなため息をついた。

「野口と山田か。なに?」

「いえいえ。俺たちも早く上がれたから。たまには同期で宅飲みでもしようと思って」
「酒を買ってきたんだけど・・・それとも俺たちが来ちゃまずかった?」

と2人はそれぞれ言った後、ニヤッと笑いながら口をそろえて言った。


「駿ちゃん♪」




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