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透明な滴の物語V
【同性愛♀ 官能小説】

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小さな町の夜-3


トイレの外で千帆の様子をうかがっていた看護師は、浣腸後に聞こえるはずの爆発的な排便音がまったく聞こえないことに表情を曇らせた。

トイレの扉が開きうなだれた千帆が出てくると、看護師は和式の便器を覗き込んだ。
千帆の腸内で薄茶色に濁った浣腸液が溜まっていたが、固形物は見当たらなかった。
「お嬢さん…。便が出ませんね」
看護師の険しい表情に千帆は思わずうつむいた。
「すみません…」
千帆はうつむいたまま目を合わせない。
「もう一度浣腸します。ベッドに来てください」
患者が重症と判明し、看護師の口調は緊張感で厳しくなっていた。

千帆は再びベッドに横たわり尻を出すと、おとなしく二度目の浣腸を受け入れた。
こんどは、看護師がトイレの個室の中まで入ってきて、ガマンを手伝った。
千帆は壁に手を突き、その後ろに立った看護師の指は千帆の肛門を押さえていた。
ちぎった脱脂綿で千帆の尻穴をふさぎ、力強く圧迫している。
腸内の薬液が効果を上げるよう限界までガマンさせるつもりなのだ。
「お嬢さん、がんばって!」

「ああ…、もうおなか痛いです」
千帆は脱脂綿から逃れようと身をよじるが、看護師の指は力強く追ってきた。
「ダメよ!またさっきみたいに液だけ出ちゃうから」
この看護師は夫と二人だけでこの診療所を切り盛りしてきた。
それは高齢であっても体力と腕力がなければ勤まらない仕事だった。
その尻穴を抑え込む指の力は強かった。
「ああー!お願い、出ちゃう!出ちゃう!」
便意に悶えた千帆が叫ぶ。
しかし、看護師は緩めなかった。
「もうちょっと、もうちょっと!がんばるのよ!」
こんどこそ失敗の許されない使命感が尻穴を押さえる指先にこもっていた。
尻から押さえ上げられる力強さに、千帆の足は浮き気味になるほどだった。
千帆は長い黒髪を振り乱して懇願した。
「いやぁ〜!お願いっ!出させて、出させてー!」

二度も浣腸をしなければならない便秘の千帆を心配したコーチが、トイレまで来て中をうかがった。



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