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LADY GUN
【推理 推理小説】

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湯島武史-1

 俊介と杏奈は引き続きいなぎ市での捜査を続行、若菜は石山とその日のうちに中央署へ戻る。若菜のパートナーは俊介だが、レイプがらみの案件に気を使い石山が若菜と行動を共にする判断を下した。若菜も賛成した。
 「石山さん、デリ嬢からコカインなんて勧められて使ったりしなかったですよね?♪」
ニヤリと笑いながら言った。
 「使うか、バ〜カ!てか昨日はしてねーし。お前こそ俊介と燃えたんだろ?どっちかって言ったらお前が一方的に燃えたんだろうけどな!」
 「ば、バカじゃないですか!?」
珍しく若菜が照れた。
 「おっ!お前の照れた可愛い顔、久々に見たな!」
 「て、照れてないし!」
 「くくく♪」
 「な、何ですか?」
 「別に♪」
石山はにこやかな表情をしながら前を向いて運転した。色々乗り越えてようやくそんな表情が出来るようになった若菜が嬉しかった。オンかオフかと言ったらオフに近いリラックスした状態で中央署まで戻る。
 中央署に戻り一連の捜査状況を島田に伝えた。
 「よくやったな!まさかここまで捜査が進展するなんて思わなかったよ。捜査内容は伏せておくぞ?」
 「はい。内密者は必ずいると確信できたんで慎重に。」
 「だな。しかしあの渡辺麻耶が…。湯島武史はその情報をもとに警察を手玉にしていたのか。」
 「田口も同様でしょう。でも嫌ですね、身内を疑わなきゃならないのは。」
 「仕方ない。湯島の事件も田口の事件も身内に敵がいたからな。」
 「原元署長は今何を…?」
 「警察を辞めて九州の方へ引っ越したと聞いたよ。詳しくは分からない。」
 「一応所在を確認してください。」
 「ああ。分かったよ。今日はゆっくり休め。」
 「はい。いや、すみません。明日にしようと思いましたが、やっぱり今から湯島の所へ行こうと思います。」
 「何?今からか!?いやしかしもう夜で暗い。危ないから…」
 「彼はもう安全な人間だと思います。それに石山さんも一緒ですから、ね!」
石山に微笑みかける。
 「あ、ああ。」
本当は帰って寝ることを考えて石山だったが若菜が行くなら異論はない。
 「上原の判断で今まで何度も重要な手掛かりを見つけて来ました。上原が今から行きたいと思うには何かあるんでしょう。私は上原の判断に賛成しますよ。」
若菜にとって泣かす事を言ってみせた石山。
 「そうか。分かった。くれぐれも気をつけてな?GPSはちゃんと装備していけよ?」
 「分かりました。」
若菜と石山はすぐに車で湯島武史の自宅へと向かった。


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