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アネクメネ・オアシス
【ファンタジー 官能小説】

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ソノゴ-6


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 旅から戻ったリュディは、体内の吸血蔦を除去する方法を相談をしに魔法学園に行った。

「う〜ん……殺しちゃうのは簡単だけどさぁ〜君はそれで良い?」

 妙に軽い口調の魔法学園の学長魔導師の言葉に、リュディはぐっとつまる。

 元々は興味本意で作った植物だった。
 繁殖力の強い吸血蔦と、肉食植物最強のザルスを組み合わせたらどうなるのか、と。
 発芽させる気は無かった……だが、結局発芽させてしまった。
 作ったのも発芽させたのもこっちの都合だったのに、枯らすのもこっちの都合でやるのは……相手が植物とはいえ、リュディにとっては自分の子供を殺す様でとても気が重い事だったからだ。

「……でも……この子は危険です……」

 リュディは両手を握りしめ、真っ直ぐな視線を学長魔導師に向ける。

「私は……自分のした事に……責任を持たなければいけません」

 例え、自分が死ななければならないような結果になっても、それを実行する覚悟がある。
 決意に満ちた視線を受けた学長魔導師は、満足そうに頷いてにっこり笑った。

「その覚悟があるなら、ボクが出来る協力がひとつあるよ?」

 死ぬ覚悟があるなら何でも出来るよね?と言った学長魔導師は、リュディを学園の地下に連れて行った。

「ここは?」

 連れてこられたのは様々な器具が収まっている部屋だった。
 ガラス制のビーカーや試験管、アルコールランプにピンセットや乾燥させた薬草達。

「学園を作った時に揃えたんだけど使いこなせなくてさぁ〜」

 薬剤師は特殊な技術で、成れる人も少ない。
 珍しい魔法使いよりも更に珍しいかもしれない程だ。

「君にここの管理をお願いしたい。変わりに君と体内の吸血蔦を分離してあげる」

 学長魔導師の言葉を頭の中で反芻したリュディは、目をパチパチさせた。

「分……離?」

「ん。ひとつの身体に魂を2つ持っている場合、分離の魔法陣での分離が可能なんだよね。一応、過去に3回成功済み」

「でも……」

 吸血蔦は、というか植物は魂を持って居ないのではないだろうか?と思うリュディ。

「ん〜そこなんだけどねぇ?『魂』って何だと思う?」

「魂……ですか……」

 そういえば、あまり真剣に考えた事はなかった。



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