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ありがちな二人の、ありがちな日々
【女性向け 官能小説】

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観葉植物-2


「湊サンはあったかいね」

新太は湊に抱き締められて、笑みを含む声で小さく呟いた。

「なんだかキミって不思議だね…」

湊は新太の背中に頬を寄せて、新太と同じように笑みを含む声で呟いた。

「ねえ、新太。…キミは、どんな創り人だった?」

そう問いかけると、

「…教えない。まだ…」

新太はそう言って、そろりと湊の腕を離して体を逆に向けて、

「でも、湊サンがキスしてくれたら、話せるかもしれない…」

切なげな笑みを浮かべた。

「…意味がわからないわ、それ」

湊はやれやれと苦笑いしつつも、速まる鼓動は誤魔化せなかった。
夫を失い三年。誰とも関わる事なく、交わる事なく過ごした日々の寂しさを、心の渇きを、誰かと分け合う自分なんて、想像も出来なかった。

けれど、今目の前に、分け合いたいと感じ始めている人がいる。
そんな自分の図々しさが怖い。
けれど、気持ちが高揚し、新太を欲している事は否定できない。

「意味なんて無理に探さなくていいよ」

新太はそう言って、小さく笑むと、

「きっと、これからの時間が教えてくれるから」

湊の頬に手を添えて、ゆっくりと顔の距離を縮めて、そっと唇を重ねるだけのキスをした。

「…教える気分になった?」

気恥ずかしさで上気しつつも、湊が新太にそう尋ねると、

「…まだまだ足りない」

新太は再度湊に顔を近付け、今度は深く混ざり合おう濃厚なキスを湊に求めた。
互いの息が顔を撫でる感触や、重ねた唇、口内が互いの熱で甘く痺れる感覚に酔しれながら、湊の体は新太にゆっくりとソファーへと誘われた。

「…キスだけのはずが、どうしてこうなるの?」

湊はソファーに寝かされ、上から被さろう見下ろす新太に苦笑を向けた。

「だって…、もう我慢できないんだもん…。一週間、湊サンになにもせず頑張って耐えたから、ご褒美が欲しい」

「…なんだか、始めの話から問題がすり変わってない?」

思わず小さく吹き出してしまった湊に、

「大丈夫だよ。我慢が満たされたらきっとすり替えた問題は軌道修正できるから」

「…ん」

新太はそう言いながら、湊の唇を啄み、寝間着のシャツの中に両手を忍ばせた。

「っぁ…なんか、ずるいなぁ…」

そう言いながらも、新太の熱い手に包まれた両胸に味わう愉悦に抗う事が出来ずに、上気して嬌声を発してしまう自分もずるいなと思わずにはいられない。

「時々はズルさも楽しみたい」

「…っ…、…あ…っ…」

シャツを捲り上げられ、ノーブラの肌に外気を感じた刹那、敏感な胸の突起が熱く軟らかに滑る新太の舌で玩ばれると、嬌声をあげて下肢の奥が甘く疼いて痺れ、悦び潤んでしまう。

「湊サン、かわいいね」

「あっ! んっ…っ…もぅ…っ! …ばか」

恥ずかしさと嬉しさが入り雑じり、湊は潤んだ瞳を閉じて新太の行為に応じて陶酔を深めていった。







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