投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

キスマーク
【女性向け 官能小説】

キスマークの最初へ キスマーク 33 キスマーク 35 キスマークの最後へ

-7

「御社に合併のイメージ戦略をお願いする際に
会社のHPを見せていただきました。
上野さんの紹介欄に趣味がトランペットとあったもんで」

「え。見てくれたの?」
「はい。僕も学生時代は吹奏楽をやっていたもので」
「うわ。嬉しい。話してみると吹奏楽経験者って意外と多いよね」
なんて話で盛り上がった。

「ね?高音はどこまで出せる?」
「ハイベーまでいけますよ」
うぉ!ハイベーが出せる男、好き!
ハイベーが出せるようになったのはいつか。
そんなマニアックな話で盛り上がっていて二人の世界だった。
すっかりしずかの事を忘れていた。

どれだけ話していただろう。
次のお酒を頼もうとメニューを覗いている時に
いきなり後ろから
「優衣。そろそろ帰るぞ」
と声をかけられた。
「お前はいつまで俺以外の男と話してんだ」
そんな言葉に周りが苦笑いする。

「え〜。まだ話したい」

軽く酔ってきて。
久しぶりにラッパの話もして。
上機嫌になってきたのに。
帰るぞ。なんて。

「金曜日だもん〜」

と軽くふくれれば
今まで話していた男の子がプッと笑う。

「加藤さん、上野さんって可愛いですね」

そんなお世辞に
「いやだぁ〜。柳下くん。うまい!」
って今さっき覚えた名前を呼びながら肩を叩こうとしたのに
手を伸ばしても柳下くんに届かなかった。

あれ?


キスマークの最初へ キスマーク 33 キスマーク 35 キスマークの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前