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キスマーク
【女性向け 官能小説】

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-1

大きく息を吸って会議室を軽くノックしてから入る。

しずかの会社とは毎週金曜日の打ち合わせが決まっている。
あれからもう一度考える必要があると思った。
雰囲気で寝ちゃった感は否定できない。
それでなくともクライアントだ。

1週間、しずかの誘いは何とか避け、今日の会議の日になった。

「おはようございます。クリエイティブチーフの上野です」

ざっと相手側の顔を眺める。
しずかがいたけど、軽く無視。

「早速ですが始めさせていただきます。
合併を発表するプレスリリースのタイミングは、専門の者と打ち合わせが
終わったかと思います。
来月の第二月曜日で、お間違いないですね?」

プレスリリースをいつのタイミングにするかは1番大事なことだ。
それは世間の情勢など推し量って専門の担当者が決める。

「私は会社ではなく、皆さんのイメージを担当させていただきます」

ざっと相手を見る。しずかもこちらを真剣に見ながらメモを取る。

「まず、スーツはチャコールグレーのブリティッシュスタイルで
お願いします。この色は日本人の肌の色に1番あうと言われています。
ブリティッシュスタイルの形は自信のある積極的なイメージを与えます」

メモを取る手が少し止まる。

「次にネクタイですが赤系のストライプでお願いします。
赤のストライプはアグレッシブなイメージを引き出します。
逆にドット柄や無地はおやめください。
また、記者会見時に一律のイメージにならないように、
みなさん多少変化を持たせてください。
次に、髪型ですが・・・」

「ちょっと待った!」

次々と私が話し出す所でしずかが待ったをかけた。



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