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妖怪艶義〜天使〜
【OL/お姉さん 官能小説】

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妖怪艶義〜天使〜-2

1
「――だいたいの事情は、ご理解いただけましたか?」

目の前に突如現れたブロンド美女は、呆然とする俺に、優しい声音で来意を告げた。
ちなみに、背からは翼が消えている。「少し邪魔なので…」と言った彼女が何やら念じるうちに、忽然と消えてしまった。…どうやら出し入れ自由なものらしい。

――それで、彼女は俺の守護天使だそうだ。
普段は守護する人間を優しく見守っているだけだが、俺があまりに落ち込んで心身のバランスを崩しているので、今回は特別に顕現したのだと言う。

「では、貴方の魂を癒して差し上げますね…。」

ふぁさり…と、古代ローマ人が着そうな白い貫頭衣が、天使さまの足下に落ちる。
彼女の生まれたままの姿が目に飛び込んできて、俺は思わず後ずさった。

「どうしたのですか?貴方の劣情を、私の身体で抜きとって差し上げたいのですが…。」

禁欲的な宗教の天使さまが、なんとオープンな。

「本当は、あまり推奨されるやり方ではないのですが・・・。貴方が劣情に苦しんでいるのは確かですし、それに・・・・。」

そこで彼女は言いよどみ、なぜか腰のあたりをもじもじさせる。
そこではじめて、俺は彼女の顔が妙に上気していることと、‘あるモノ’の存在に気づいた。

「あっ・・・あまり、見ないでください…」

天使さまのワレメの上に、本来はありそうもないモノが生えている・・・そう言えば、天使は両性具有、つまりふたなりだと聞いたことがある。

「守護天使と人間の心身は、密接に繋がっていて…。だから貴方が劣情に苦しむと、私も、その・・・・。」

確かに彼女のペニスは、勃起こそしていないものの、ひくひくと切なげに震えている。

「ですから、良ければ私を救うためと思って…私と、身体を重ねて下さい・・・。」

そこまで言われて、断る理由は見当たらない。俺は心を決め、あらためて天使さまを女として見つめる。
純白の肌と豊満な乳房を惜しげもなくさらした裸体に、俺は生唾を飲み込んだ。

「ふふ、ありがとうございます・・・」

その様子に了承の意を見てとったのか、天使さまが穏やかな笑みを浮かべて近づいてくる。
そのまま、覆いかぶさるように唇を重ねてきた。

「んっ、ちゅ・・・」

目をつむったまま、啄(つい)ばむような優しいキス。
ブロンド美女の顔が間近にせまった衝撃と、やわらかい唇の感触に、俺の口から吐息が漏れる。
するとわずかに開いたその隙間から、舌がするりと挿しこまれた。

「んんっ…ちゅうぅっ・・・・」

彼女の舌が俺の舌を絡めとり、口の中を好き勝手に這いまわる。
その巧みな動きに脱力しそうになりながらも、俺は男の意地で反撃を試みる。

「んんっ!ふむっ、ちゅぅ・・・っ!」

二枚の舌が、ひとつになった口内で激しくせめぎ合う。
でもやがては、主導権などお構いなしに舌を絡め逢(あ)い、ふたり一緒に快楽を貪っていく。

突き出された舌をしゃぶるように吸ってやると、天使さまが悩ましげに鼻を鳴らした。

・・・‘ムードが大事’と言うリエのために、俺はいつでも前戯に時間を使い、唇だってふやけるくらいに吸ってやった。
おかげで、いざ挿れる時にはくたくただったんだ――

などと思い出しながら舌を遣っていると、ズボンの上から不意に股間を撫でられた。

――されているのがちょうど分かるかどうかという、絶妙なフェザータッチ。
思わず、股間をくすぐる微妙な快感に浸ってしまう。

「んっ、ちゅうぅぅぅっ・・・・♪」

それを逃さず、天使さまの舌がふたたび俺を絡めとる。
口内粘膜への鋭い刺激と、股間をさわさわされる微妙な刺激の合わせ技に、腰が勝手にひくついてしまう。

「ん、ちゅ…ふふっ」

唇(くち)を離した天使さまに、優しく見下ろされる。

「本当は、こうやってリードされる方がお好きでしょう・・・?」

…さすがは守護天使さま。本当はちょっとMっ気なことまでお見通しらしい。
今思えば、マグロなリエとのセックス自体、ストレスだったのかもしれない。

「ん・・・。」

また、天使さまの唇がおりてくる。
そのやわらかさを感じながら、俺は力を抜いて、彼女に身をゆだねていった・・・。


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