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曼珠沙華
【SM 官能小説】

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(後編)-2

乳を揉みあげるほどに、黒々とした縄で喰い緊められた女の熟れた肉はどこか恍惚とした色気
を匂わせ、無防備に晒された柔肌が縄と擦れ合う甘美な囀りとともに妖しい輝きを増していく。
それに呼応するように私の欲情が、いかめしい疼きを血流にまぶしながら、自分の中の眠った
性を息吹かせ始めていた。

女の鎖骨が細い翳りを滲ませたように白い肌に淡く浮き上がっている。私は彼女の柔らかな
乳房にゆっくりと顔を埋めた。しっとりとした乳房が唇に吸いつき、乳肌が私の頬と優しく
戯れようとする。その真っ白な乳肌はどこか幻のようにとらえがたい光で私の体を少しずつ
充たしていく。


薄桃色の乳輪の縁を舌でなぞりながら、そそり立った乳頭の表面をチロチロと舌でつつく。
口の中に含むと、熟れた果肉のような柔らかい乳頭が舌の上でころころと転がり、小刻みに
撥ねる。唇に挟むとついもぎりたくなる。歯で軽く甘噛みをすると、今にもさくっと噛み裂い
てしまいたくなる。

私は赤子が母乳を啜りあげるように女の乳首を無我夢中でしゃぶりあげた。乳首から滲み出た
甘い汁が、あふれ出る私の唾液にまぶされ、口の中にふわりと広がっていく。

さらに乳房の淡い谷間からゆるやかな稜線を描いた腹部に向かって舐め下がっていく…。桜貝
のような可憐な臍のまわりを舌先でなぞり、微睡むような真っ白な肌をした腹部の滑らかな
窪みに唾液を擦りつけ、甘酸っぱい彼女の体液の匂いを胸いっぱい吸い込んだ。


私は不意にからだを起こすと、女の下半身をしげしげと見つめる。女のむっちりとした太腿の
付け根に淡く萌えあがる繊毛のふくらみに、ふと曼珠沙華の花を想い描く。どこか郷愁を含ん
だ風が曼珠沙華の花弁の中を旋回し、風はやがて私の中に無限のやすらぎをひろげてくれる…。

充たされていく…。愛おしい女に充たされることとは、こういうことだったのだ…。

私はまるで曼珠沙華の花に顔を埋めるように繊毛のふくらみに頬を寄せた。彼女の陰毛が濡れ
きった藻のように頬肌に吸いつく。そのとき私は瑞々しい新芽が息吹いた草原に頬をすり寄せ、
大地の至福の悦びに抱かれたような気がした。


私は女の陰毛を鼻でかき分けると、恥じらうように閉じた秘裂に唇をあてた。ぬるりと滲み出
た蜜汁の匂いを鼻腔が敏感に嗅ぎ取り、私の伸び切った舌先が秘縁をゆっくりなぞる。ぬるぬ
ると陰液で潤った肉唇の柔らかすぎる甘美な感触が舌に伝わってくる。

…ううっ…うっ…

淫唇をわずかに舌でなぞっただけで「谷 舞子」は眠ったまま吐息を洩らし、からだを小さく
震わせた。悩ましくよじれた割れ目を舌でかき分けると、果肉に埋もれた突起が微睡むように
頭をもたげている。私は真珠色に彩どられた肉粒に唾液をまぶし、舌でゆっくりと擦りあげる。

…ああんっ…あっ… 彼女の腰がピクリと震える。

過敏すぎる肉粒に舌を執拗に押しつけるほど、女の腰が徐々にせりあがってくる。

私は、やわらかい亀裂の溝を舐め下がり、少しずつ舌先をよじれた肉裂へと潜ませる。膣孔の
入り口をくぐる私の舌が女の奥から流れ出る蜜汁を啜ろうと小さく喘ぐ。私は彼女の陰唇に
さらに強く唇を押しつけ、舌先をねじりながら、さらに奥深い秘所へと挿入していく。

女は瞳を閉じたまま恍惚とした表情を見せ、虚ろな嗚咽を微かに洩らし続けている。私の舌先
に浸み込んだ蜜汁は、芳醇な香りを漂わせ、やがて私のからだの中で美しいせせらぎとなり、
遠く懐かしい風景へと私をいざなっていく…。




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