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曼珠沙華
【SM 官能小説】

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(後編)-3

あの旅館で「谷 舞子」という女と一夜を過ごしてから十日ほどが過ぎた。
私はふたたびあの旅館を訪れたい欲求に駆られていた。彼女にもう一度会いたいという欲望を
抑えきれないまま私は老婆へ電話をかけた。あのときの陰気で皺枯れた声が受話器の先から聞
こえてくる。

「明後日であれば女をご用意できますよ…今度は若い女などいかがでしょうか…」
「いや、あのときの女がいいのだが…」と私は何を考えることなく老婆の声を遮るようにとっ
さに言った。

「あの女がお気に召されたようですね…」
「午後七時頃ではどうだろうか…」
「それは困ります。女の都合もありますし、そんな早い時間では、女はまだ眠ってもおりませ
ん…」老婆が微かに戸惑いながら言った。

眠っていない彼女が恥ずかしい姿を私の前に晒すことを、おそらく彼女も望んではいないのか
もしれないと、私はふとあの女の顔を思い浮かべた。
「それでは午後九時ということでよろしいですね…」と老婆は冷めたように言い放つと電話を
切った。


私が約束の時間にあの旅館に行くと「谷 舞子」という女は、あのときと同じように一糸纏わ
ない姿で、すでに深い眠りについていた。

澱んだ淡い電燈の灯りの中に、女の肢体は、まるで仄白い蝋人形のように浮かび上がっている。
女は艶やかな乳肌に縄を絡ませ、背中で交差した手首を痛々しく縛られていた。長い睫に細や
かな光を湛えた瞳は優しく閉じ、薄紅色の唇の端には、微かに涎のようなものを滲ませている。

「言いにくいことなのだが、この女が脱いだ下着をいただくわけにはいかないだろうか…」
そう老婆に言う自分の頬が微かに赤らむのを感じた。
「そういうご趣味もおありになるのですね…ええ、よろしいですよ…」
老婆は、私を嘲笑するような眼差しを向けた。

「ただし、別料金でお買い求めになることになりますが…」という老婆に私は小さく頷き、老
婆に示されたお金を払った。
「お帰りになるときにご用意しておきますので、お持ち帰りくださいね…」
老婆はそういうと部屋を出ていった。


私は深い眠りに包まれている女の傍にゆっくりと腰を降ろす…。

薄い脂肪で包まれた熟れた肌は、脆さを感じさせながらも象牙色の微細な光沢をねっとりと
放っていた。やや横向きに体を横たえた女のなめらかな腰のくびれを指先でなぞる。密やかな
湿り気を微かに含んだ女の肌の艶めかしい感触が私の指先に心地よく伝わってくる。

さらに腰のくびれとは対照的に、豊満な肉感を湛えた双臀は、餅のような粘りを含んだ柔肉の
熟れた官能をなみなみと湛えていた。白い双臀を左右に分け裂いた深々とした細い切れ目は、
やわらかな翳りを、息を潜めたように溜め込んでいる。蕩けるような悩ましい尻の割れ目に、
私は酩酊に溺れるようにうっとりと見入っていた。


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