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アネクメネ・オアシス
【ファンタジー 官能小説】

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キモチノモンダイ-11


「多分さ、本気で惚れてたらそこも受け入れられるんじゃねぇのかな?」

 それさえも愛しく感じるんじゃないかと、テオは思う。

「アタシには分かんないよ?魔物だもん」

 それもそうか、とテオは再び苦笑した。

「でも、そういうのに憧れる気持ちは分かるよ」

「憧れ……か……」

 成る程、恋に恋していたワケだ。

「それよりさ、苦しくない?それ」

 パルの指差した先にはテオの半勃ちのイチモツ……テオはまだイッていないのだ。

「……食いたいだけだろ?」

「だって勿体無いじゃん」

 リュディにドン引きしていたのでイケなかったが、若いので1度勃つと治まりがつかない。
 パルにとっては目の前にご馳走がぶら下がっていて、お預けをくらっている状態だ。

「まぁ……良いけどな……」

「やったぁ♪」

 パルは喜んでテオに抱きつきちゅうっと唇を吸う。

「ん〜♪」

 嬉しそうに笑顔でキスするパルは可愛いと思う。

(何でかなぁ?)

 積極的なのより大人しいタイプが好みなのに……可愛いより綺麗なのが好きなのに……可愛く積極的に絡んでくるパルに、何故かテオの肉棒は硬くなっていく。

(ああ、あれか……裏表が無いからかな)

 パルはいつでもパルだ。
 例えリュディみたいに媚薬に侵されても、きっとパルは変わらないだろう。
 だからタイプとか好みとか関係なく受け入れられる。
 パルの良い所はその明け透けな性格だ。

(ん?それって……?)

 何か凄く大切な事に気づきそうだった、その時。

「ちょっとぉ!なんか考え事してるでしょ?!」

 パルの拗ねた声に、テオはハッと現実に戻った。
 いつの間にかパルは胡座をかいて座っていたテオの肉棒にしゃぶりついている。
 一生懸命ご奉仕してるのに全く反応が無く、様子を伺ってみたら上の空……いくら食事とは言え腹が立つ。

「ああ……悪ぃ」

 テオはバツの悪い顔でパルに謝り、その頭を撫でる。

「んもう、何考えてたの?」

「え?」

 聞かれたテオは一瞬考える。

「そういや何だっけ?」

 考えていた事がすっぱり頭から抜けていた。

「忘れたのぉ?!」

 人を放置してまで考え込んでいた内容なのに、すっぱり忘れるなんて信じられない、とパルは呆れる。



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