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アネクメネ・オアシス
【ファンタジー 官能小説】

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キモチノモンダイ-12


「いや、まあ……大したこと無いって事だろ」

 大事な内容なら忘れる筈がない。
 忘れるという事は忘れて構わない内容なのだろう。

(……多分?)

 そんな簡単なものじゃなかったような気がするが、まあ、良い。
 せっかくパルが頑張ってくれているので、テオはそっちに集中する事にした。

「ごめん、パルの事だけ考える」

 さらっと言ったテオの台詞に、肉棒を握っていたパルはじわっと赤くなる。

「う……うん」

(何コレ?何か照れる)

 行為に集中するじゃなくて、パルの事を考える……パルの事だけを……。
 ドキドキと早鐘を打つ心臓が煩いのに心地良い……そんなむず痒いような感覚にパルは妙に嬉しくて戸惑いつつも奮起する。

(よぉし、頑張っちゃうよぅ!)

 頭を撫でるテオの手の温もりを感じながら、パルは目の前の分身をくわえた。

「はっ」

 テオが顔を歪めて切なそうに息を吐く。
 くわえた肉棒を長い舌で愛撫しながらテオを見上げると、彼は照れたように笑った。

(わあ、可愛い〜)

 男が快楽に溺れる顔は何度も見てきたが、テオの表情はちょっと違う。
 良く分からないけど、何というか目が優しいのだ。

「お前の舌、最高……どこ舐めてんだ?」

「ふぁいしょ」

 内緒。

 パルの答えにテオは喉の奥で笑った。

「は……ふぅ……」

 笑いながらも息づかいは荒くなり、口の中のモノも硬くなっていく。

「はっ……なぁ……」

 息を吐いたテオはパルの赤毛をキュッと掴んで注意を向けた。

「んむ?」

 口を離す事なく目をパチパチさせるパルに、テオは困った顔をする。

「っ……小分けに食うって……出来ね?」

「?」

 パルはワケが分からないという表情になった。
 例えば、量が多すぎていっぺんに食べれないから……なら分かるが、テオの『精』の量は丁度良いし、美味しいものはいっぺんに食べた方がより美味しい。
 眉をしかめたパルに対し、テオは苦笑して掴んでいた髪を離した。

「いや……いいや……」

 本当は口で快感を味わうだけじゃなくて、胎内の快感も欲しい。
 口も胎内もぐちゃぐちゃに犯して、パルをたっぷり鳴かせたいのだが……パルは1度の射精で全てを吸い付くしてしまう。



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