オモワク-20
ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる結合部が見え隠れする。
「あっ あっ あうぅ――――――っ!!」
「うぐっ」
絶頂に達したリュディがぎゅうっとテオにしがみついて声を圧し殺し、テオも爆発してリュディに欲望を注ぎ入れながら彼女を強く抱いた。
「あ……は……ぁ」
「はぁ……ふう」
2人はゆっくりと息を吐いて身体の力を抜く。
「……女って……凄い……」
男の快楽とは比にならない程ぶっ飛んだ快感だ。
ぽやんと呆けるリュディから抜けたテオは、タオルで身体を拭いてやりながらクスクス笑う。
「両方味わえるなんて得だよな」
リュディの男性器の方もしっかり射精していたようだ。
「私……やっとこの身体……受け入れられたかも……」
男だから忌み嫌われた……女だから汚された……両方持っているから恐れられた。
だから何だというのか?これが自分だ。
両性具有だからリュディヴィーヌなのだ……今なら胸を張って自慢も出来る。
「テオ……ごめんね……」
身体を拭き終わったテオにリュディは擦り寄った。
「リハビリには丁度良かったな」
テオの言葉を頭の中で反芻させたリュディは、ああ成る程と妙に納得する。
テオが好きだから抱かれたのではない……テオが魔物のパルにも優しく接するから、安心して身体を任せたのだ。
その証拠に行為中何度もパルの名前を出している。
もし、テオの事が好きならパルに嫉妬している筈だ。
それが全然無く、逆に2人の営みに参加したいとまで思っている。
それに、暴走する可能性が大きいのにそのリスクを好きな男に負わせるなんて……普通はしない。
「よく……気づいたね……」
「ああ、テオなら大丈夫かもってセリフに、あれ?って思っただけ」
テオだからではなく、テオなら……ちょっとした言い回しの違いだが、テオの耳には「死んでも大丈夫」に聞こえたのだ……ある意味酷い。
「それと、さっきのごめんね、で確信。普通、そこはありがとうだかんな」
謝るって事はテオに悪い事をしたと本能的に分かっているから。
「本当……ごめんなさい」
本人に自覚が無い分、よりタチが悪い。