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嘘つきは恋の始まり 
【女性向け 官能小説】

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「とにかく。浮気よけ」

そう言いながら自分の付けたキスマークを
満足そうに触るけど。
自分は奥さんと旅行に行くんでしょ。

何ともやりきれない気持ちに支配される。


会えなくなった日から3日目の火曜日までは普通に我慢できた。
別に3日合わないことなんかザラだから。

4日目の水曜日に会社でも1目も会えないことにさみしさが募った。

5日目の木曜日に友達を誘った。

6日めの金曜日。誰も友達が捕まらないじゃない!
金曜日は皆さん、忙しいのね。
いい加減、3人目に断られた私は、おとなしく帰る決心をした。
あと2日。週末を乗り切れば月曜日には桐生さんに会える。

こんなにさみしいと思ったことは初めてかも。

そして、そんな私をおいて奥さんと旅行に行っているという
事実が私をいじめる。

ね。お祝いの旅行だから
奥さんとセックスしてる?
私の時より大事に抱いてるの?

そう思うと、あとからあとから汚い考えが頭を占める。
所詮不倫。
所詮遊び・・・?

私はすかさず携帯をバッグから取り出して
メモリからある名前を探り出す。
こんな思いから逃げ出したい・・・


「・・・・チコちゃん?」
「野口さん。今日会えますか・・・・」






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