イタダキマス-9
「わ……私は人間……」
「ふうん……精を食べるってのは具体的にどうするわけ?」
「ぁ……ヤルの……中でも口でも……飲めばいっ……やぁん」
テオの質問に代わる代わる答えるリュディとパルだったが、パルの声には喘ぎ声が混じっている。
それほどテオの愛撫は巧みで気持ち良い。
「ふぁん……テオ上手ぅ〜…」
「そりゃどうも……精を食われてもオレは死なねぇんだな?」
「大丈夫ぅ〜…ちょっと異常に疲れるだけぇ〜」
「……成る程ね……」
パルがテオを誘った時のリュディは嫌な顔の理由が分かった。
パルの正体を知っていて、こうなる事が分かっていて嫌な顔をしたのだろう。
「……リュディも参加するか?」
テオはため息をついてダガーを下ろす。
「……え?」
いったい何を言っているのだ、とリュディは益々驚く。
「死ぬわけじゃねぇんだろ?パルにとっちゃただの食事なわけだし、オレも楽しめるんなら別に構わねぇよ?」
ちゃんと話してくれりゃ良かったのに、とテオはパルの尻尾をシュルッと撫でた。
「あぁん♪」
パルは気持ち良さそうに悦び、リュディは顔を真っ赤にして毛布に潜り込む。
「わっ、私は遠慮するっ!」
「そうか?オレは遠慮しねぇ」
リュディがしないと言うなら無理に誘う事は無い。
テオはリュディを意識から除外してパルの顔を覗き込んだ。
「金縛り解けよ?これでも結構疲れんだよ」
「ふふっ」
パルはうっとり潤んだ瞳でテオを見つめると、チャームの魔法を解く。
「変な人間……自分から魔物に食われるなんて♪」
「逆に食ってやるよ」
自由に動けるようになったテオは、パルと唇を重ねた。
さっきの様な一方的なのでは無く、お互いの同意の元で。
「んぅ……ぁ……ちゅ……んく」
異様に長いパルの舌は思ったより柔らかく甘い。
テオは天性の勘でパルの良い所を探り当てていった。
「んちゅ……テオ……ホント、上手……」
何度も男の精を食ってきたが、男が同意してきたのは初めてで、実は男側からの愛撫の経験は少ないパル。
キスをしながら撫でられる翼の付け根は最高に心地良いし、触れ合う肌が気持ち良い。
「あ、耳尖ってんだ」
唇を耳に移動させたテオが、舌で縁をなぞりながら囁いた。