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蜘蛛の巣
【その他 官能小説】

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蜘蛛の巣 U-2

「優!?…居たの?」
私はちょっと気まずく尋ねる。ヤバい…今優と鷹を鉢合わせるのはかなりヤバい。
「居たよぉ〜カワイイ百合葉の声がしたからさぁ。ついついのぞき見?…なんちゃって。」
ふざけて舌を出す優。優の姿を確認すると鷹も階段を上ってきた。
「お前もお子ちゃまだなぁ、鷹。百合葉を独占したがるなよ。」
優は私を後ろから抱き諫めて、胸を持ち上げる。優の顔が首筋まで落ちてきた。
「ウルセぇよ。クソ兄貴」
仰々しい程のオーラが鷹を包んでいる。さっきよりもキツイ目で優を睨む。
「百合葉…お前のそうゆうとこ俺は好きだよ。だから女遊びもやめた。けど、お前を束縛する気はない。お前はそうゆうのを患う女だって知ってるからな。」
「患うって何よ。同じ気持ちを私に求めるなって言ってるだけじゃない。」
私は少し言い返す。別に私だって人の気持ちが分からないわけじゃないんだから、失礼よ。
「おっと、悪い…」
ふぅっ、と優の吐息が首筋を擽る。んッ…ダメ、そんなことされたら気持ちよくなってきちゃう…。
「ッ…何の真似だよ!?」
鷹が私の胸を弄ぶ優の手を掴み上げる。
「…選べよ、鷹。百合葉がこんな女でも、それでもまだ好きだっつんなら、俺と一緒に百合を抱こうや。」
―!?今、コイツなんて言った…?一緒に…抱く!?
私は優の手をどかし二人に向き直る。
「何言ってるの?」
「拒むか?…誘ってるのに?」
意地悪く笑う優。さっきの言葉を試してるつもり?―上等じゃない。
「…イイわよ。だけど…彼は嫌なんじゃない?」
視線を鷹に送る。沈黙。
無理ね。これでも二年一緒に暮らしてきたの。鷹は意気がってても中身は真面目なイイ子ちゃんだもん。兄弟仲良く女抱こうなんて絶対乗れないわ。
「鷹、所詮その程度で好きなんて言葉使うなよ。お前はただ俺に勝ちたかっただけだ。俺の好きな女を自分のモンにして俺に勝った優越感に浸りたかっただけだよ。」
鷹を煽る優が私を自分の方へと抱き寄せる。
「…俺は、百合葉がこんなでも好きだよ。だから百合の好きなように合わせる。もしコイツが普通の女なら"彼女"にするとこだけど、それが出来ないからってやめれるような温い気持ちじゃない。お前にも、そこまでの本気があるのなら、俺はお前と百合葉を抱くのも悪くないぜ?」
冷たく笑い挑発する優。鷹の熱もオーラも氷で包み込んでしまったような、冷たい挑発。二人が合わないのがなんとなく分かった。元の性質が正反対なんだ。
「…本気で言ってんのか?」
鷹が確認するように慎重に聞き返す。
「本気。」
優の右手がじれったそうに胸の谷間に入り込んでくる。
ぐいっ―!!!
「んンッ…」
優が急に顎を持ち上げ、私の口に舌を絡めてきた。
「ッ…!!」
鷹は悔しそうな顔をしているけれど、手を出すのは必死で堪えている。
私、おかしく見えるんだろうな。絶対。だってこんなに二人が私のことを"好き"だって言ってくれるのに、私何とも思わないんだもの。二人の仲を引き裂いたのは少し悪いなぁって思ってたけど、けどだからって私はどちらかを選ぶなんてちっとも思わない。いつかどちらか、もしくは二人が飽きて私から去っていけば終わるんだもん。そうでしょ?誘ったのは私じゃない。なら私は全部貰える権利があって当然でしょ?
当然なのよ―。
「…ン…はぁ…」
優の唇がやっと離れた。それと同じに優の部屋へと押し込められる。

パシッ!
私を押す優の腕を、鷹がガッチリ掴んだ。
優がニヤリと笑う。そう、獲物を捕らえた策士のように、勝ち誇った笑い。
「来いよ」

私たちを飲み込んだドアが、静かに閉まった。

「あっ…ンっ…んん!!」
二人の男に抱き竦められて、交互に激しいキスを求められる私、刺激を余すことなく貪る。
パチッ―
優はブラのホックを素早く外し、私の服を脱がしに係った。私も腕を挙げてそれを助長する。
その間も続く鷹とのディープキス。
ほんのわずか、服が私たちの睦み合いを遮ることさえ我慢にならない程私たちは求め合う。
「百合…」
優が私を呼び、後ろから胸を激しく揉みしだきながら首筋に吐息を吐く。
生暖かくてエロい―。
互いの唾液をとろけるチーズのように交じらせ、惜しむように鷹の舌から離れると、直ぐに優のお口と交わる。兄弟仲良く間接キス…なんてね。
「んっ…はぁんッ…」
私と優のキスの間に、鷹は私の秘部へと指を進める。まだ脱がされていない下着に包まれたソコは二人の刺激にすでに熱く蕩っている。
「やっ…ん…」
蛍光灯の明るさですべて分かることが少し恥ずかしくなった私は少し腰を捻る。けれど、その抵抗を楽しむかのように鷹はぐちゅぐちゅと奥へ奥へと入り込んでゆく。そう、淫らな音が煩いくらい。
「…あッ!!!」
我慢が切れたように優の右手が勢いよく侵入してきた。手慣れた手つきで陰核を弾かせる。


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