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飼育
【ロリ 官能小説】

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その(3)-2

 三日経ってもカナは戻らない。家に帰る理由もいつ戻るのかも訊かずじまいだったが、『ちょっと行ってくる』と言った言葉を受け取れば、せいぜい一日、二日くらいだろうと考えていた。
(何かあったのか……誰かに会って……)
また放浪生活に戻ったのでは……。
心に広がった不安は山野自身に降りかかる懸念ではない。純粋にカナの身を案じていたのである。
(無事だろうか……)
胸の内が騒ぐ。募る想いは熱い性欲に深く食い込んでいる。まるでひと月もふた月も禁欲しているほどの耐えがたい感情が体を揺さぶってくる。離れてみてカナの存在が自分の中に溶け込んでいることがわかった。

 目を閉じると愛くるしい笑顔やぼんやり物思いにふけった表情が浮かんでくる。そしてピチピチと跳ねるような姿態。いきり立つペニスを握って哀しいほどに彼女を想い、悶々とした。
(カナ……カナ……)
引き出しに詰め込まれたパンティを一枚ずつ広げて臭いを吸い込んでみる。
(ああ、あの子の臭い……)
臭いを確認しては畳に並べていく。白、ピンク、ブルー、花がら、キャラクターの絵柄もある。色とりどりの下着を並べると三角形が組み合わさって一つの絵のようになっていく。
(どれもみんなカナの秘部に密着していたんだ……)
小さな布切れに温もりが残っている気さえする。

 山野は裸になると一枚を選んで身につけた。反り立った一物は納まりきれずに顔を覗かせて脈動する。残りの下着を一まとめに抱えて鼻を押し付けた。
(カナ!)
ペニスは血管を漲らせて叫んでいる。扱けば一気に咆哮を上げて果ててしまいそうな状況になっている。だが、山野は耐えた。
(もうすぐ帰ってくる、きっと帰ってくる……)
あの子のために燃えている体なのだ。自慰はしたくなかった。

 パソコンには撮りためたカナの写真がたくさん保存されている。数々のポーズ、表情は画面の中で輝き、弾けていた。その百態は自分でも忘れていた様々なアングルが写っていた。
(なんてきれいなんだ……)
そして、
(なんとエロチックなことか……)

 ソファに体を沈めたカナが笑っている。天真爛漫な満面の笑顔。黄色いTシャツに白いミニスカート。膝を折っているので尻が見えてパンティがのぞいている。
 次の写真は笑顔が消えてきょとんとした顔だ。山野が服を脱ぐように言った時の反応である。
 大人っぽく脱いでみてと要求した記憶がある。どうしたらいいか考えているところだろう。そしてちょっと顎を突き出してシャツを胸まで上げた一枚が続く。
 ブラジャーを外しているところは後ろ手になって上体をややひねっている色っぽい恰好である。スカートを脱ぎ、パンティをおろしているショットは恥じらうように後ろ向きだ。ふだんのカナだったら惜しげもなく割れ目全開で脱ぎ捨てるのだが、山野が指示したものだ。
 カナは山野の言う通りに動く。……だが、
(写真のカナは動かない……)
山野は狂おしくなってパソコンを閉じた。


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