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悪のショッカー軍団
【SF 官能小説】

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強敵現る!-1

すまん、終わって無かった、第三話

題:強敵現る!

赤、青、黄、緑、橙、黄緑、紫、などなど
世界を恐怖に貶める悪の総結社に立ち向かう勇気あるヒーロー達は十人にもなった。
同じ思いを共にする道志は危険を顧みず、人々の為に戦うのだ。

彼らの活躍はとどまることを知らない。
すでに、ここ神奈川県を制覇する勢いだ。
十人のスーツには線が入っていて、普通の戦闘員など軽くひねる程度で倒せてしまうほど、強い。
隠れて暮らす人々の中には、現実のヒーローを憧れる子供達も少なくない。
砂に書いたヒーロー達の絵は、戦闘員をなぎ倒している勇姿が描かれていた。

その砂に書いた希望の絵を踏みつける、怪しい足は黒くトゲトゲの毛が出ていた。
「くそー ゆるさん ゆるさんぞヒーロー共」
ギザギザの高い声は不快を感じるそいつは、戦闘員とは異なる形をしていた。
全身黒く、手が四本、足が四本あるが二本足で立っていて腕と足の間にある手足はプラプラしている。
そして顔は昆虫のような六角形の目をして口はハサミの様な牙が出ている、まさに怪人だ。
自ら出向いた怪人は手始めに幼稚園バスを止めた。
初めて見る禍々しい異様な怪人に子供達だけでなく、大人も震え上がっている。
複数の戦闘員がバスの周りを取り囲み、今にも入ってきそうな雰囲気だ。
泣き喚く子や絶望して呆ける幼子達、若い命が失われてしまうかもしれない。
同乗していた可愛い先生は、懇親の勇気をもって
震える手で花柄のエプロンのポケットから赤い手のひらサイズの緊急ボタンを押した。

所変わって、一つだけ目立つ真新しい地上二十階建てのビル。
そこは新しいヒーロービルだ。
裏口から入る一階から八階までは戦闘員とその上官の再教育場所があり、常に人々が訪れている。
九階十階はヒーロー専用で、その上はヒーロー居住区になっていて食堂も屋内スポーツ場も完備している。
そのビルの最上階で突然、赤いパトランプがけたたましい音で回転しだした。
各部屋からスーツ片手に裸で駆けつけたヒーロー達は目の前の大きなスクリーンを見る。
黒い円に緑の線が的の様に書かれている液晶の二時半の所が白く点滅していた。
幼稚園バスが襲われている!
スーツに着替え地下にあるヒーローカーに乗り込む。
分厚いエンジン音とともにヒーローサイレンを鳴らして、出動した。
ヒーローカーがタイヤを鳴らして走る姿をみた市民は、その力強さに歓喜する。

現場に到着すると、今まさに戦闘員が幼稚園バスに乗り込む寸前だった。
「させるかー!」車から飛び出したブルーは勢いつけて飛び、戦闘員を地面に叩きつけた。
バウンドして気を失う戦闘員。
十人のヒーローが残り四人の戦闘員と一匹を囲む。
「きたな、ヒーロー共め」甲高い不快な声だす怪人
「しゃべるのか!」驚く紫
言葉を話す知的な敵は初めて出会った。
「きさまらのせいで、このエリアは壊滅状態だ、全員皆殺しにしてやる」
しかし、十人のヒーローの前に上位クラスの四人の戦闘員はあっさり倒されてしまう。
残る怪人一匹だ。
見た目の禍々しさからして油断は禁物だ。
ヒーローは周りを囲んで、後ろから攻撃した。
しかし、怪人は粘着力のある糸を後ろに吐いてヒーローを動けなくする。
締め付ける糸はヒーローを苦しませた。
思ったとおり桁違いに強い。
十人もいるのにまるで歯がたたないのだ。
怪人の一撃は骨まで響き、吹き出す酸はスーツを溶かす。
どこまで敵は強いのか一太刀すら難しい。
「赤、必殺技だ」青が言う。
ヒーローは当然、必殺技を持ってる。
車から橙がカラフルなラグビーボールを取り出した。
「さすがにそれはまずい、巻き添えをくうかもしれないぞ」
ラグビーボールは小型爆弾なのだ。
「やるしか無いだろ」黄色が上空高く蹴った。
紫が落ちてくる爆弾ボールをトスする、橙がアタックして黄緑が蹴りで加速する。
次々とヒーロー達が最後の力でボールを蹴っていくのだ。
そして、青が受取り地面に設置し、赤が狙いを定めて走りだした。
「必殺、ヒーローボール」赤が蹴ると同時に残り八人が集まりポーズを決める。
ボールは直線的に怪人に飛んでいき、形勢逆転になるかと思われた。
がしかし、あろうことか怪人は爆弾をキャッチした。
まさか、ボールをとられるとは考えていなかった。
「これがどうしたとゆうのだ」甲高い声でボールを持つ
ポーズで集まったヒーロー達に投げられたら一貫の終わりだ。
中には家族が帰りを待つヒーローもいる。
やりかけのゲームや、残しておいたケーキ、お風呂にお湯を流したまま来てしまったヒーローもいる。
心残りとやりきれない思いがヒーロー達の足をすくめる。
もう終わりなのか、私達に未来は無いのか。
ボールを構えてニヤける怪人!
今度こそ絶対絶命の危機だ!

その時、上を走る高速道路から居眠り運転で曲がりきれずに塀を飛び越えたトラックが落ちてきた。
しかも偶然にも怪人の所に落ちて、持っているヒーローボールが爆発した。
さすがの怪人もこれには一溜まりもない。
大爆発とともに怪人は前のめりで倒れてしまった。
爆風で飛んでくるタイヤを避けたヒーロー達は、
幸運にも生き残る事が出来た。
運もヒーローのステイタスだ!


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