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飼育
【ロリ 官能小説】

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その(1)-3

 それがひと月前のことである。その時名前を訊くと、「カナ」と名乗った。
「どういう字なの?」
少し考えて、
「カタカナでいい」と答えた。
山野は苦笑してそれ以上訊かなかった。

 その夜、家へ着き、一息つくとカナは自ら裸になった。山野が求めたからではない。シャツを脱ぎ、ブラジャーを外し、背を向けることもせずにパンティを下げて丸めるとバッグに押し込んだ。それは日常の一環のような行動に思えた。男の家へ行く。そのことが何を意味するのか心得た一連の動きである。

 わずか二週間でさらに痩せたようだ。腰骨が出て、下腹部は男のように平坦である。動くと肩甲骨の形がくっきり浮き上がる。
(この体を何人の男が貪ったのだろう……)
自分もその一人である。痛々しいと思う。だが、憐憫の気持ちが欲情に結びついて混乱をきたしてしまうのだ。他人に渡したくない独占欲が昂揚してきりきりと軋みながら膨張してたまらなくなってくる。漲った勃起の様相はいまにも張り裂けるほど充血し、脈動は乱打し続けている。
(こんな少女を……)
良心に問いかけようとする葛藤がさらに昂奮を増幅する。

 まず風呂に、と考えていたのだが、仰向けになって開脚したカナを見て自制が利かなくなった。
 股を割るーー華奢な腰回りは、まさに、割る、感覚である。狭路を突き、イボの地帯をくぐって山野は思わず呻いた。
 カナは苦悶の表情になった。貫かれて、じっと耐えている。そんな様子にも見える。
結合した股間からは鼻をつく臭いが立ち昇ってくる。何日も洗っていないと思われた。
 やがて怒涛に揉まれ、直前で引き抜くとカナの腹に射精した。迸りを見ながらカナは微かに口元を弛めた。
「すごい……いっぱい」
 精液を拭き取りながら込み上げてきたものは何だったのか。つんと痛みを伴った微妙な感情の錯綜は何なのか。
 カナは男の欲望を習慣のように受け入れ、体を精液に塗されて微笑んでいる。その麻痺した感覚が哀しく、愛しかった。


 山野はカナを風呂に連れていって体中を丁寧に洗った。ときおりくすぐったそうに身をよじっては喉の奥で笑う。
 恥部の汚れも気にする様子はない。髪も臭う。
「お風呂、入ってなかっただろう」
「一週間くらい。汗かかないから、あんまり汚れてないと思う」
「一週間じゃ汚れるよ」
「そうかな」
恥じらいもない。
「シャンプーしてやろうか?」
「うん、お願いします。おじさんやさしいね」
幼いというだけでは理解できないところがある。

(どういう育ちをしてきたのだろう……)
十八と言っているが本当のところはわからない。肉体的には中学生にも見える。交接の時、まったく濡れないわけではないし、演技なのかどうか時々反応もみせる。とはいえ絶頂に突き進む感じ方ではない。未熟なのは確かである。その未熟さに山野は初めて愛を覚えて戸惑っていた。

 シャンプーが終わって洗い流すと、カナはやおらペニスを握って石鹸をつけて擦り始めた。洗いながら山野の顔を窺って首を傾げた。男が歓ぶことを一通り知っているようだ。だが手の動きはとてもぎこちない。もっと成長してから経験すべきことを早く知りすぎて心身の不均衡は起こらないのだろうか。それと、
(家はどうなっているのか……)
やはり気になる。しかし、山野はその不安要素を消去することにした。

(この子が欲しい……)
込み上げるほどにそう思った。社会的にも道義的にも許されることではない。が、カナが欲しくなった。単に肉体を自由にしたいということより、
(育てたい……)
そう思った時、まるで山野の心を垣間見て応じたようにカナが抱きついてきた。
(監禁するわけじゃない……)

 夜、カナを抱いて寝た。
「カナちゃんは、明日帰る?」
「いたら、まずいでしょ?」
「なんで?」
「奥さんに」
「奥さん、いないよ」
「だって、クレンジングクリームあったよ。洗面所の棚に」
別れた妻が使っていたものだ。置いていったのをそのままにしてあった。
「一年前に離婚したんだ。だから今は一人暮らし」
「そうなんですか」
急に敬語になったので可笑しくなった。
「そう。だから気にしなくていいんだ。用事があるなら別だけど」
「いてもいいんですか?」
「うん……」
言葉を切って返事を待った。
「じゃあ、いようかな、ちょっと」
カナの息遣いが温かく胸にかかってくる。骨ばった体を抱き締めながら、山野はカナの体温を受け止めていた。
(この子を育てよう)
ふたたび強く思った。

 育てる……。胸をときめかせながら思い描いたのは、健全な知育徳育を考えたのでは勿論ない。自分の思いのままに動き、語り、微笑む『女』にすることである。
(俺は父親ではないのだ)
だからといって束縛はしないようにするつもりだ。
(自由で、俺だけに尽くす女にするんだ……)
山野は霧のように音もなく被ってくる迷いを振り払ってカナの小さな尻を撫でた。
 


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