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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』第14話-7

 …とはいえ、いつまでも、後始末をしないままではいられない。
「あの……そろそろ……」
「そうですね」
 重なり合っていた身体を離し、夜具を払った二人は、特に葵の下半身の周囲を確認した。布団もシーツも湿り気はなく、どうやら“夜尿”によって汚してしまったのは、葵が穿いている“おむつ”だけであるらしい。
(最近は多くなってしまって、それで、葵くんも“おむつ”をするようになったんだが……)
 悪夢によって引き起こされる“夜尿”が、布団を湿らせることはなくなった。だが、“おむつ”を汚してしまった葵の羞恥は、それを始末しない限り、続いてしまう。
「綺麗にしましょう」
「は、はい……」
 半身を起こしていた葵だったが、おもむろにその身体を仰向けにして、横になった。
 誠治は、傍らに用意してある“防水シート”を取り出して、葵の尻の下に敷いた。そしてそのまま、葵のパジャマの腰に手をかけると、それをするりと脱がせていった。
「………」
 葵の下腹部を覆い隠す、白い“おむつ”が顕になった。葵のような麗女が身に着けるには、あまりに滑稽な存在ともいえるが、葵にとっての必需品になっているのも事実なのだ。
 葵は、春先の頃から、悪夢によって起こされる“夜尿”の頻度が多くなってしまい、やむを得ず、“おむつ”を穿くようになっていた。毎夜毎夜、漏らした小水で布団やシーツを汚すわけにはいかないので、恥じらいこそあれど、寝るときに“おむつ”を身に着けることを、葵は自ら受け入れたのだ。
「さあ、後始末をしますよ」
「はい……お願い、します……」
 そして、“おむつ”の中に失禁してしまった後、誠治に全てを委ねて、後の処理を頼むようにもなっていた。
「………」
 熱く火照る顔を両手で覆い、誠治の処置を待つ葵。自分のシモの世話を、愛する人に任せるという今の状況は、あまりにも恥ずかしい。
(誠治さんに、こんな姿を、見せないようにするためには…)
 春先から頻度が挙がるばかりの“夜尿”を克服しなければならない。そのために、自らに課した罰則が、“夜尿”をしてしまったときの“おむつ”の取替えを、誠治にしてもらうことだったのだ。
 ぴり、と、誠治の手が、葵の“おむつ”の横部分を切り割く。葵が身につけている“おむつ”は、いわゆる“パンツタイプ”と呼ばれるものだが、そのサイドが切り易くなっており、パンツのように脱がさなくても、“おむつ”を開帳できる仕組みになっていた。
(あ、ああ……“おむつ”が……)
 ぴりり、と、もう片方のサイド部分を切り割く音が聞こえた後、“おむつ”が葵の股下にそっと開かれて、やや中央の部分が黄色に染まっている様を、誠治の眼下に隠されることもなく晒された。
(い、いや……おしっこの、においがする……)
 かすかに立ち上るアンモニア臭が、葵の鼻腔にも感じられる。おそらく、それを間近に見ている誠治には、もっと強い臭気が与えられているだろう。
(見られてる……おねしょの痕を、見られてる……)
 自分で決めたペナルティだが、おもらしをした後の“おむつ”の中を見られることが恥ずかしくて、どうにかなってしまいそうだった。
「辛抱してくださいね……すぐに、綺麗にしてあげますからね……」
 タオルを手にした誠治が、失禁で濡れて、薄闇の中でも煌いている葵の股間にそれを押し当てる。
 陰毛を中心に、大まかに水気を拭った後、濡れ光る陰唇の内部にも、指に包んだタオルが伸びてきた。
「んっ……」
 ぴく、と、葵の身体が反応した。誠治は、性的な接触は何も考えていないはずなのに、失禁によって弛緩し、敏感になった陰唇内の粘膜が、その優しい指遣いに、別の悦びで応えてしまったのだ。
「おや……」
 誠治もそれに気づいて、膣口の辺りを重点に拭いかけるのだが、透明な液体が後から後から滲み出てきて、一向に綺麗にならなかった。
「あ、ああ……誠治さん、ごめんなさい……!」
 葵は、自分の身体が本当に恨めしく、消えてしまいたかった。失禁の後を丁寧に拭ってくれる誠治の指に、いやらしい反応を示すとは…。
「こ、こんな、下癖が悪い私……誠治さん、お願い……嫌いにならないで……」
「嫌いになんか、なりませんよ。だって……」
 膣口を拭う誠治は、その指遣いに、明らかに別の意図を含ませ始めた。
「葵くんの“匂い”で、僕も興奮してしまったのですから……」
「あっ、ああっ……いやぁ……」
 誠治の言う“匂い”には、“おむつ”の中に浸み込んだアンモニア臭も含まれているのだろう。それがわかる葵なので、恥じらいは乗倍に増し、それが官能の炎に変わって、しとどに愛液を垂らし続けた。


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