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熱いバトル・トーキング
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スタジオにて-7


 それを見て司会者の信一郎は若者の方を向いて言った。

「どうですか、その若い方」
「あ、はい、良いすっよ、俺はまさると言います」

「 ではまさるさん、先ほどあなたは彼女さんがいるといいましたが、
その…彼女が好きなんですよね」

「えっ、まあまあかなぁ」
 まさると言われた若者が頭を掻くと、どっと皆が笑う。

「それで、その彼女さんと結婚する前提でお付き合いしているんですか?」
「いや、そこまで考えてはいないなぁ」
「では、あなたにとってセックスとは何でしょうね? 」
 美紀子という女性は、まさるを小馬鹿にしたような目つきで見つめる。

「そうだね、俺にとって女とのセックスとは、俺の欲求を満たす為、じゃいけないの?」
「それでは彼女さんが可哀想ですよ、
彼女はあなたの単なるセックスの相手をしているだけじゃないですか」

「じゃあ、おばさん、俺からも少し聞いていいかな?」
「ええ、どうぞ」

 女は、今度は自分が質問を受ける立場になって、
少し顔を赤くして身構えていた。

「あんたも子供は、いるんですか?」
「ええ、娘が一人いますが、それがどうなんですか?」

 美紀子は、この少年が自分に何を聞こうとしているのか、
少し不安になってきた。

 この座談会の主催者である信一郎は、黙ってこのやり取りを見守っている。
 普通ならば司会者がこの辺で、中に入って仕切りをするのだが、
彼の場合はそうではなかった。

 むしろ、彼はその会話を楽しんでいるように見えた。
 中に入れば司会者なりの主観が入り
それによって流れが変わってしまうのを恐れたからだろう。



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