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【純愛 恋愛小説】

花の最初へ 花 1 花 3 花の最後へ

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「私…本当に人になれたんだ!」

言葉も、話せるようです。

近くの泉に顔を写すと、けして美しいとは言えな い女性の姿がありました。

ですが、花はその姿を気に入りました。

「これであの人を探せる!」

花は嬉しくてたまりませんでした。






しばらく歩くと、街に着きました。

多くの人で賑わっていました。

しばらく『あの人』を探しましたが、見つかりま せんでした。

「見つからないな…」

「ちょっとそこのあんた!」

見知らぬ女性に話しかけられました。

「今困っててね、手が空いてたら手伝ってくれな いかねぇ」

「は、はい」

それは花屋の女主人でした。

大量の花を運ぶ作業を手伝いました。






「助かったよ〜はい、これお駄賃」

何やら丸い形の、鉄の塊を渡されました。

「これは…?」

「えぇ!?お金を知らないのかい?」

花は初めてお金を見ました。

「働くとね、お金が貰えるんだよ。それで好きな 物を買えるのさ」

「買う?」

「嘘だろう!?買い物もしたことないのかい!」

それから花は説明を受けて、さっきのような作業 は『働く』といい、

『働く』ことによって『お金』を貰え、それで食 べ物などが『買える』ことを知りました。

花のことが心配になった女主人は、花を雇ってく れることになりました。

「そのボロボロの服は脱いで、これを着なさい な」

女主人が若い時に着ていた、服も恵んでくれまし た。

花は働きながら、仕事が終わった後、毎日『あの 人』を探しました。

「女主人さん、この花ここでいいですか?」

「ああ、そこそこ。あんた花のことよく分かって るねぇ」

「えへへ」

「そうだ、今日はお届け物があってね、この花束 をある家に届けてほしいんだ」

花束には住所と名前が書かれていました。

「はーい、行ってきます」

花は、この花屋の仕事が楽しくて好きでした。


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