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催眠の保健室
【学園物 官能小説】

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自己紹介-2

−放課後−

裕人は一人重い足取りで保健室に向かっていた。

午後の授業も先生の話を聞かず、ずっと考え事をしていた。勿論、
由美に言われた”可愛らしい女の子”についてだった。
裕人の頭には一人思い当たる人がいた。生徒会で一緒の一年生、
楓という女性。女性というよりは女の子、美人というよりは可愛
い、アニメの世界にいたほうがしっくりくるのではないかと思う
ほどある。まさに由美が求めている女の子だと裕人は思ったが、
喜べない。楓がとても素直でいい子だったからである。
しかし、一人で保健室に行ったときの事を考えると大体の想像は
つく。自分を犠牲にするか楓を犠牲にするか、そんな事を授業中
ずっと考えていた。

裕人は、一息ついて保健室のドアをノックした。
コンコン「失礼します」
「はーい。どーぞー」由美の元気な声。
由美が裕人のほうを振り返った。
「ヒロ君。いらっしゃーい。」いつも通りの笑顔だった。
「あのっ、せ、せんせ」由美が話の途中で割り込んできた。
「ヒロ君。座って、座って」
「あっ、はい」
「ヒロ君に肩揉んでもらったから、絶好調になったよー」
由美のニコニコした笑顔を見て、裕人は改めて美人な人だなぁと
思った。
由美は世間話を裕人に話続けていたが、お昼休みに話した事を思
い出した。
「あれっ?そういえば、ヒロ君ひとり?」
「まぁ、いっか。。そんな重要な事じゃないし。すこし、あたし
 の事知ってもらう為に、別の人を使っちゃおっかと思っただけ
 だし。」
「えっ?そ、そんな...」
裕人は、血の気が引いた...
理由は一つ。もうすぐ来てしまう...
裕人は自分でなく、楓を犠牲にしていたからである。
保健室のドアをノックする音が鳴り響いた。
コンコン「しつれいしまーす」女の声。
裕人が急にドアへ向かった。
「か、かわりにいって来ます!」
そういった瞬間、ドアが開く。
「あっ!御子柴先輩。早いですね!」
可愛らしい元気な女の子が立っていた。
「御子柴君?どなた?」由美が質問した。
「一条楓です!西園寺先生!」元気よく挨拶した。
由美もニッコリして挨拶した。
楓に聞こえないくらいの声で由美が囁く。
「ヒロ君逃がそうとしたでしょ。ひどいなぁー。まぁ結果的に合
 格あげちゃうけど。イメージ通りの可愛い女の子ね。ヒロ君の
 おかげでスイッチ入っちゃいそう...ふふっ」
最悪の結果、裕人はそう思った。こんな事であれば、楓以外の女
を選ぶべきであった。そんな事を考えたが、自分を犠牲にできな
かった自分に一番失望していた。
「楓さん座って!楓ちゃんのほうが似合うかもー」そんな冗談を
言って、二人笑いながら話していた。
「昨日テレビでやってたんだけど、面白そうだったから、やって
 みない?」由美が話題を変えた。
「えー、なんですかぁ?やりますー」楓は興味津々。
「じゃあ、最初は楓ちゃんね。ネタばれしちゃうから御子柴君は
 ベットのほうに行ってて。」
裕人は”始まった”そう思ったが従うしかなかった。
「楓ちゃん。あたしの人差し指をずーっと見てて。瞬きはダメよ」
そう言って、右手の人差し指を立てた。
「ずーっとだよ。あと深ーく呼吸しながらね。」
「はい!」
ゆっくりと指を左右に動かしだす。
「徐々に体の力を抜いてリラックスして。
 そう。ゆーくっり深呼吸。だんだん眠くなるけど我慢してー。
 じゃあ、ゆーっくり目を閉じてー」
楓はゆっくり目を閉じた。
由美は楓の隣に行き、いつもより低い声で囁く。
「眠くなる...どんどん眠くなる。深ーくなる。どんどん深く
 なる。深くなるのは気持ちいでしょ?堕ちていく...もっと
 堕ちていく。あなたは催眠状態。催眠状態は気持ちいい。
 そうでしょう?催眠状態だからもう何も考えられない。」
由美は楓を催眠状態にした。
「ヒロ君!もういいわよー。」
裕人が出てきた。
「先生?今のは?」キョトンとしている。
「催眠術よ。すごいでしょ?」自慢している様子ではなく、ただ
ニコニコしながらそう言った。
「これがあたしの特技なの!昨日言ったでしょ。カウンセラーだ
 ったって!催眠療法が得意だったの。ヒロ君にも昨日少しだけ
 使ったんだよ。気付かなかったでしょ?」
「はい...全然。」完全には信じていない様子。
「まだ、信じられない?じゃあ、続けよっか!楓ちゃん自由に使
 えるけどリクエストある?」平気で恐ろしい事を口にする。
「えっ...特に...」
「じゃあ、あたしが決めるよ?えっちな事でいいのよね?」
「えっ、じゃあ...犬になる催眠で。」
「あはははっ。ヒロ君、テレビの見すぎよっ!面白いなぁー。
 でも、ダメ!あたしが決めちゃうね。」
「楓ちゃん。よく聞いてね。
 あなたは、目が覚めると、私が気にならなくなります。だから、
 私がいる事に気が付きません。
 だけど、私の言う事は直接あなたの無意識が認識し、私のいい
 なりになります。
 あなたは、御子柴君の事が大好きになります。どうしようもない
 ほど大好きになります。
 私が合図すると催眠に掛かった事を忘れ、スッキリ目が覚めます。
 3、2、1、はい!」
楓がゆっくり目を覚ます。


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