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THANK YOU!!
【純愛 恋愛小説】

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THANK YOU!!-2



「拓斗!」
「来たじゃん、ホラッ!」

喜びと驚きで声をあげた瑞稀を、恵梨は冷やかしながら肘でつついた。
拓斗が、そんな二人の前に走って駆け寄った。

「悪い、遅くなって。ちょっと迷って・・って、えーと・・」

開口一番に謝った拓斗は、瑞稀の隣に立つ恵梨を初めて見たようで、首を傾げた。
その様子にいち早く気づいた恵梨は手を小さく振った。

「どもー、電話振りです。改めて、瑞稀の親友、紫波恵梨ですー」
「あ・・ども・・って、え?紫波?」
「・・拓斗に電話してくれた人だよ」

恵梨の自己紹介に戸惑う拓斗に、瑞稀が助け舟を出した。
その二人を見て笑った恵梨は瑞稀に向き直った。

「瑞稀。ウチ、またオレンジキャンディ買ってくるね」
「あ、ありがと。でも、お金・・」
「おごり!」

持ってきてないと続けようとした瑞稀の言葉を遮って、短く単語を告げると手をひらひらさせて売店へ向かった。
きっと、気を使ってくれたんだろう。

「・・・ありがと、恵梨」
「・・あいつが・・。ホント、敵わないな・・」

その場に残された二人は、恵梨に心からお礼を言った。
そして、向き直った。
すると、拓斗が真剣な表情で瑞稀に切り出した。

「瑞稀。すげーいきなりだけど・・いいか?」
「・・?うん、何?」
「・・・・」

そこで黙って俯いてしまった拓斗を、瑞稀は意図が掴めず首を傾げた。
だが、小さい声で「約束したいんだ」と言われ何のことだろうと思って顔をのぞき込んだ。と、言っても身長が大分離されてしまったので見上げる形にしかならなかったのだが。
拓斗は意を決したようで、顔をバッと上げた。
いきなり顔を上げると思ってなくて驚いて眼をパチパチさせている瑞稀に向かって少し大きめの声で言った。

「俺と、結婚して欲しいんだ」
「・・・・・え・・?」


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