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或る恋の物語
【熟女/人妻 官能小説】

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愛すること-2


「いよいよだね、かおり」
「はい、ご主人様」
「じゃあ、そろそろホームに入ろうか」
「そうですね」

暫くして、ホームに二人が乗るロマンスカーが滑るようにしてやってきた。
清掃をした後、いよいよ二人はその電車に乗り込んだ。

その日は、平日の午前中でもあり、車内は比較的空いていた。
やがて、時間になると電車はホームを滑り出していく。

「いよいよだね、かおり」
「そうね、ご主人様」
「でも、こうして二人でロマンスカーに乗るのは初めてだね」
「ほんと、今まではすぐにホテルへ直行だったし」
「そうだよね」

二人は顔を見合わせ微笑む。

私とかおりは肩を並べて、座席に座っていた。
初めての外泊の旅行に二人の心は高鳴っていた。
私の手がかおりの手を軽く握る。

「まあ、ご主人様たら」
「うふふ、かおり」

かおりも私の手をさっと握り返す。
こうして、愛する二人を乗せてロマンスカーは二人の目的地へと向かっていた。
電車は眼も止まらぬ速さで、街を林を、田畑を通り過ぎていく。

私は、ふとかおりの横顔を見つめていた。
そのふっくらとしたかおりの顔はいくらか興奮しているようである。
思わず私は彼女に声を掛けた。

「ねえ、かおり・・」
「なあに?ご主人様」
「いや、随分二人で愛し合ったと思ってね、かおりとは・・」
「ほんとうね、長かったわね」
「うん、でもこうして泊まりは初めてだしね」
「そうね」
「かおり、少し興奮している?」
「いやん、ご主人様、分かるの?」
「わかるさ」
「でも、ご主人様もそうでしょ」
「もちろん」
「やっぱり」



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