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リーマックス
【SF 官能小説】

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ユウナ-2

もう私には薔薇の香りもしない。
臭覚も一緒に下っているからだ。
いつものように探索管を膣に入れて子宮から二手に分かれて卵子を選んだ。
間違いなく志田記者は処女だった。
もし処女でなければ探索管が触れた途端に拒否反応がおきるからだ。
具体的には探索管の先に激しい痛みを覚えるのだ。
幸い今までそんな経験をしたことがない。
私は男性器を膣内で膨らませたが、ふとジュンのときのことを思い出して子宮内にも性器を入れて二段構えにした。
渦巻き振動を始めると志田記者の声が体内にまでがんがんと響いて来た。
私はこのマンションの防音設備は大丈夫かと不安になった。
予想通り作業は30分ほどで終わった。
私が主脳を頭部に戻すと、志田記者は仰向けにのけ反って失神していた。
密着させていた陰部には私の青い血液は僅かで、彼女の分泌液が大量に溢れていた。
私はバスルームまで志田記者を担いで行くとネグリジェを脱がせてシャワーで体を洗ってあげた。
彼女が脱衣場に用意していた、下着やパジャマを着せるとベッドまで運んだ。
私は最初の3日間彼女の傍について様子を見た。
特に胸の呼吸がだんだん楽になってきたのを見て安心した。
実は彼女は性的に興奮して過呼吸になるところが逆に肺機能が落ちていたので酸欠状態になって失神していたのだ。
彼女を看病する一方で私は周波数を戻して新しい顧客を探索していた。
彼女からも貰ったので、治療エネルギーは2人分ある。
老若男女共に何人か候補があった。
確かに老人は財力があるが、先が短い。
また男性は力が強いので、拒否されたときに私が危険な目に会う。
それで、なるべく年若い女性で財力のある者を顧客に選ぶようにしている。
一般に生贄時代は区別なく治療を行っていたらしいが、それでも年寄りよりは若者、男性よりは女性の方がより完全に治療ができていたらしい。
少しでも若い方が治りやすいというのはなんとなくわかるだろうが、女性の方が都合がいいというのは体の構造に関係するらしい。人間の原型は女性で、男性はその応用で作られたため違いが出て来るのだという。
旧約聖書のアダムの肋骨からイブが創られたというのは生物学的には逆ではないかということだ。
女性の方がより単純な構造なので壊れづらく丈夫なのだという。
一方女性を改造?してできた男性は複雑な分、別なところに歪みが生じて生物としては構造的に弱いのだという。
色々考慮して、私が選んだ顧客は30代の女性だった。
名前はアサミといった。自分で事業をしているやり手だが、検診をうけたとき、乳癌が発見され乳房を切除手術しなければならないと告げられショックを受けた。
彼女と連絡をとって、どれだけ真剣か試した。

『あなたは、全財産を手放す覚悟がありますか?』
『あります。私はまだ若いからまた一からやりなおせばすむことです』
『そうですか、では全財産の半分を現金化してリーマックス財団の口座に振り込んでください。
頂くのはそれだけです。
あなたが財産の額を誤魔化すことはないと思いますが、たとえ誤魔化しても私にはわかりますし、そのときには足りない分を請求します。
それが完了したら、私はあなたに会いに行きます。』
『わかりました。このような心の通信ができるからには、現代の医学でも適わない病気も治す超常的な能力があるのでしょうね。
信じていますから、すぐにでも振り込みます。でも・・』
『でも・・なんです?』
『あなたは人間?悪魔?それとも天使?』
『リーマックスです。人でも悪魔でも天使でもありません。
でも人間の姿をしていますので、安心してください』

その後彼女は正直な額を口座に振り込んだので、私は彼女の邸宅を訪問した。
彼女は薄緑のパステルカラーのスーツを着て出迎えてくれた。
細いウェストの割には発達した腰が履いていたタイトスカートを引き立たせていた。

『私の姿を見て驚いたようですね。
でも、私は実際はあなたの何百倍も年をとっているのですよ。
これから治療を行います。まずあなたの体を調べます』

私は彼女を立たせて、体から10cmくらい離して掌をかざした。腕の副脳の情報で問題点を探ったのだ。
『確かに乳癌があるようですね。それも若干転移しているようです。
ああ、なんの心配もありません。それとちょっと喘息の傾向があります。
実は治療は多少興奮するので呼吸が乱れる恐れがあります。
それで最初に気管と肺が正常に動くようにします。
やり方はキスに似ていますが、キスと間違えないで下さい。
そうですね・・吸入と同じです。口を開けて私の口と重ねます。
口から息を吸って鼻から出します。
ゆっくりそれを10回ほど行えばお終いです。良いですね?』

本当はこんな悠長なことは昔はやらなかったのだが、志田記者の例もあるし、以前にも絢波佳乃が肺結核で呼吸系が弱かったため失神したこともあったので、用心の為にするのだ。
 


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