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どうして....好きになってはいけないの?
【純愛 恋愛小説】

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二人が選んだ未来(こたえ)-3

「少しくらい考えてくれてもいいんじゃない?」
舞姫は拗ねたように言った。
「でもそうなんだろう!」
「それは...そうだけど....」
舞姫の声は小さくなっていった。
「とにかくこれから買い物に行くけど....一緒に行く?」
「うん!」
舞姫と優羽が部屋を出ようとした時、優羽の携帯が鳴った。
「はい!もしもし.....なんだ母さんか....どうしたの?....えっ?....姉さん?....姉さんなら無事こっちに着いたけど....なんかあった?......何言ってるんだよ!いくら姉さんが方向音痴でも子供じゃないんだから!心配しすぎだよ!」
優羽が携帯を切ると
「お母さん何だって?」
「よくわからないんだけど.....いきなり....舞姫が!....なんて言うから....無事こっちに着いたって言ったら....無事で良かったって....オーバーなんだよ!」
「そうよね!子供じゃないんだから!」
(子供じゃないから....心配な事もあるんだろうけど....)
優羽は最近また綺麗になった舞姫を見ながらそう思った....
「そういえば...最近お父さんも五月蝿いんだよね....心配してるんだろうけど....お母さんが私の年齢には私を産んでいたとか....幼なじみのかよちゃんはお嫁にいったとか....頼みもしないのに縁談話を持って来て....私はまだ若いっつうの!」
舞姫は唇を尖らせていた。
「もしかして...それで?」
「えっ?何が?」
「さっき...腕を組んで来たり....俺の彼女に間違えられたのを喜んでいたのは....自分がまだまだ若いって.....」
舞姫は恥ずかしそうに呟いた....本当は疑似体験でも優羽の彼女になってみたかったからなのだが....優羽の誤解を解く必要もなかったので黙っておく事にした....
舞姫に縁談話が....まだ学生の優羽は想像もしていない事だった....考えてみれば....舞姫は今年26歳になる....結婚してたって不思議じゃない....もしも舞姫が結婚したら....舞姫の事を祝福出来るだろうか....考えたくない事だが....その日はいつ来てもおかしくない....来ないように祈っているが....


「あっそうだ!もし予定がないなら京都とか案内してくれない?」
「別にいいよ!」
優羽が嬉しさを隠してわざとぶっきらぼうに言うと
「やったぁ!」
舞姫が嬉しそうに笑った......
(この笑顔が見られるなら他に何も要らない.....)
優羽は心からそう思った。


部屋は一つしかないので、舞姫と優羽は同じ部屋で寝る事になった....舞姫が優羽の布団で....優羽は炬燵用の布団で寝る事にした....
静かな寝息を立てている舞姫の横で、優羽は眠れない夜を過ごしていた....
(姉さんは俺の気持ち知ってるはずなのに....俺は姉さんにとっては....やっぱり弟でしかないのか....)
優羽の気持ちは深く沈んでいった....


次の日から、大阪・神戸・京都・奈良と一週間毎日遊びに行った。
最後の夜
「明日...帰らないといけないのか....もう少しここにいたいなぁ....」
舞姫が淋しそうに呟いた....
「またこっちに来るといいよ!俺はあと1年くらいこっちにいるから....」
優羽もまた淋しそうに答えた....
「うん...そうだね....」
その後会話が続かなかった....
少し早いけど寝る事にした....二人共疲れていたのかすぐに眠ってしまった....


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