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天狗屋物語
【SM 官能小説】

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天狗屋物語(前編)-2

夜も更け始めた頃、オレはいつものようにパソコンの画面をクリックする。
ネットにブログを書いている「谷 舞子」という女にデタラメなメールを送る。この女の書いた
投稿小説を、オレは以前から読んでいたが、なぜかこの女の裸を想像しながらずっと読んでいる。

年増の女らしいが、この女の裸を見たこともないのに、彼女が書いたものを読むと、なぜか縛り
たくなる女だ。縛ってヒィヒィ啼かせたい女だとオレは勝手に妄想している。

インテリ男が好きそうな女みたいだったので、大学教授なんてデタラメを書いたが、うまく誘い
にひっかかってくれたらいいと思っている…。



店の奥の四畳半の部屋で、オレはわずかに残った生ぬるい缶ビールをぐっと飲む。裸電球に一匹
の蛾が、さっきからうるさくまとわりついていた。しばらく刑務所にいたおかげで、オレも酒に
めっきり弱くなった。

オレは「天狗屋」という小さなアダルトショップをやっている。要するに大人の玩具屋だ。
店の裏に住んでいる爺さんが店の大家で、たまたま知り合いになったこの爺さんに頼まれてこの
店をやっている。

この爺さん、ツルッ禿げの頭に黒縁の丸眼鏡をかけ、SM好きだがどこか謎めいたところがある。
以前は、ストリップ小屋の仕置き人をしていたというが、聞くところによると超一流企業の
取締役だったという噂もあるがよくわからない。

なぜ「天狗屋」なのかというと、爺さんがこの店で初めて売った品物が、男のでかいチン○ンを
模った鼻をした天狗面なのだという。別に珍しくもないが、爺さんの死んだ嫁さんがひどく気に
入っていたらしい。スケベな爺さんは、この天狗面をして縛りあげた嫁さんのあそこを弄くるの
が、毎夜の楽しみだったらしい。


店には売れもしないがらくたが多いが、爺さんの趣味で、奥の陳列棚に並べた本格的なSM用品
だけはよく売れる。

若い連中は、ひやかしで覗いていくだけだが、オッサンや年増の女は、縄や鞭、蝋燭、それに浣
腸器なんてよく買っていく。

ふつうのセックスに飽きた中年夫婦が、SMグッズを買いに来るのはわかるが、先日は、品の良
さそうな年寄り夫婦が、グッズを大量に買っていったのにはオレも少し驚いた。あの老夫婦がど
んなことをやって楽しむのか見たいものだぜ…。


オレはSMが趣味だ。もちろんSだ。本格的な縛りもできるが、縛るだけじゃ物足りないし、鞭
や蝋燭で女を虐め抜いて楽しむ。虐められて悦ぶ女ほど奥が深く、ムラムラくるのだ。


しばらく使っていなかった麻縄を手にする。毛羽立っていて硬くなりかかっている。縄も女の肌
の汁を吸った方が、ほどよく鞣されて使いやすくなる。

そうは言っても、縛らせてくれる女なんて簡単に見つかるものじゃない。若い女は、すぐ根をあ
げるから面白くない。どちらかというと年増の女好みだ。でも、縛られて虐められることでほん
とうに悦ぶマゾ女も少ない。それに刑務所を出所したばかりだから、あまりヤバイこともできな
いのだ。


それにしても、なぜオレがブタ箱入りなんだよ…あの女子高生には、ひどい目にあったぜ…。
オレも油断していた…白いソックスとムチムチした太腿についふらふらとなってしまったのだ。

縛られた姿でオレとしたいなんて、女の方からオレに頼んだくせに、やれ強姦されたの、監禁さ
れたの、警察にデタラメ言いやがって…とんだ女に、ひっかかったものだぜ…。だから、若い女
は苦手なんだ…。



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