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檻の中
【熟女/人妻 官能小説】

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第14章-1

家に着いてみると、何故か鍵が開いている。まさか、また…?だが肝心のカードも通帳も印鑑もバッグの中だ。犯人ならばさぞかし臍を噛んだに違いない。いや、ここにいる人物が犯人なら一国の猶予もない。沙良は足音を立てぬよう、書斎のある2階に上がる。するとトイレと浴室を隔てて一番奥にある創の部屋の部屋から声が漏れてくる。暫らく耳をそばだてていると、創以外の声もする。女の声だ。
創が『じゃ、これ着て』と告げる。
『創くん、これ、なに…?』女が不安そうな声で問い返す。
『頭もすっぽり隠れるボディスーツ。あ、肝心なところは開いてるからノープロブレム』
え…何…?
しばし間があって『うっうっうっうっ…』とくぐもった呻きが響き始めた。
…創が女を連れ込んでセックスを始めたのだろう。ぎしっ…ぎしっ…と言うベッドの軋みに女の呻きが重なり、次第に大きくなっていく。
ああ。何ということだ。創に恋人がいる。その女をここで抱いている―。沙良はふらふらと階下の寝室に飛び込み、ベッドに突っ伏した。
ボディスーツを着せて…?創にそんな趣味があったとは露ほども知らなかった。“肝心な所は開いてるから”つまり、殆どはボディスーツで覆われているのだろう。あの声のくぐもり方は、口も塞がっていたに違いない。創が、女性を連れ込んでセックスしていた。そしてあれほどの非人間的な扱い。創の全く別の一面を見せられた。
―創は、こんなに冷酷な子だったのか…―
だが一方で雄としての側面を見せつけられ、あんな声を上げさせる創の裸と…大人の性器を想像し、沙良の体の芯は熱を帯びてしまっていた。
自室ベッドで四つん這いになった沙良は、思わずスカートをまくり上げタンガショーツをずらし、性急に指を挿れる。既にぬかるんだそこは、難なく沙良の三本の指を呑み込んだ。中から恥骨を擦るように激しく膣粘膜を無心で引っ掻き続ける。もう片方の指を溢れた粘液でしとらせ、ピアスで剥き出しになった肉芽を前後左右に虐める。
『んっ…ああっはぁ…ああ…!』沙良は性器から腺液を吹き出し呆気無く絶頂を迎えてしまった。下着もシーツも情けないまでに濡れそぼっている。
沙良は脱力し、しばらくそのまま動かず肩を上下させて息をし続けた。のっぴきならない状況にも関わらず、欲望のままに自慰に耽る事のできる自分に改めて情けなくなった。―本当に私はどうしようもない…―
二階の奥の部屋では筋肉の隆起した背に汗を滲ませて創がまだ腰を打ち込んでいた。
締め切られた濃いグリーンのカーテンが午後の強い日差しで淡い若草色になっている。
創の下には黒いボディスーツの人間が脚を高く持ち上げられてその激しい抽挿にひたすら耐えている。
真っ黒のボディスーツは頭まで被われ、鼻、乳房、局部だけは大きく刳れており、大きな乳房が打ち込みのたびゆさゆさと大きく前後する。ポリウレタンフィルムに包まれた脚を肩に担いでその乳首を創が容赦なく強く抓りあげると、『ううううーーーー!!!』とうめき声を上げてしなやかな肢体が仰け反った。創はそのさまに酷薄な笑みを浮かべながら自らの絶頂までひたすら抽挿を繰り返した。
『創くん、次はいつ来たらいいの…?』身繕いを済ませた女は20そこそこの、誰もが振り返りそうな美しい容姿の持ち主だった。
『うん…。また時間出来たらこっちから連絡する』腹ばいに寝そべって携帯を弄りながら、女には一瞥もくれず創はそう言った。それ以上の質問には一切答える気はない、と言ったにべもない態度だった。

女が出て行ったのを音で確かめると、創はシャワーを浴びに階下に下りて行った。
『あれ?さーちゃん、帰ってたの?』
キッチンでお茶を飲んでいる沙良に、シャワーを浴びてバスタオルを腰に巻き付けただけの創があっけらかんと話し掛けて来た。
『…うん…。創くんも早かったんだね今日』創の裸体を見ないように顔を伏せて沙良は答えた。
『あー…うん。午後の講義が突然中止になっちゃってさ。バイトも無いし、帰って来ちゃった』えへへ…と何ら悪びれる様子も無くそう答える。
『そうだ。夕飯…今日、店屋物でいい?』
『いいよ?あ、でもどうせなら外で食わない?紘一郎さんも出張なんだし』
明るく創が提案する。
今日、創は沙良の留守に帰って来た。しかも休診日なのだから、沙良がいることも承知の上で女を連れて早めに帰宅したのだ。だが沙良が不在と判ってコトに及んだのだろう。女が一緒なのだから沙良の部屋からカードを盗るつもりは、少なくとも無かったはずだ。
だからまだ創が犯人と決まったわけじゃない。いずれにしても結果は半月後に出る。
もう何も考えるまい。
沙良はそう決めて、『あ、そうしよっか。どこにする?』努めて明るく訊いた。


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