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Odeurs de la pêche <桃の匂い>
【同性愛♀ 官能小説】

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第2章 運命の人-6


 結局私はその学校を退学することになってしいました。学校に呼び出された母は、校長との話し合いで決まったと言うのですが、母のことですからおよそ見当はつきました。私はむしろ、その学校へ行かなくても良くなったことに内心では喜んでおりました。でも、義務教育だけにそのままにしておくわけにも行かず、このときばかりは母も真剣に学校を探しているようでした。
 母は、女学校以外、共学の公立は頑として認めませんでした。たしかに、あの校長のいう事が当たっているとすれば、私が意識しようがしまいが、もっと嫌なことが起こりそうですし、なにより私も共学を望んではいませんでしたけれど。
 でも、私がいる限り起こり得る、と考えられる問題はどこの学校であっても同じ事です。転校が重なると、さすがに母も少し呆れ、私の美的なことより性格の問題にすり替えて私を詰るようになってしまいました、
 ミニョンは、いつ帰っても私が居ることを喜んでくれましたが、そうはいっても、二人の秘密の世界に私を閉じこめておくわけにもいかない、と、私のために真剣に考えてくれたようで、ある知恵を授けてくれました。
 <ショコは、自分の美しさを自覚できない頃からの癖ね。自分が敬遠されるのは、自分の目立つのが欠点だと勘違いして、できるだけ目立たないようにしようと下ばかり向いているからいけないのです。それが逆に目立ってしまうのよ。ショコは、私は美しい女だという自覚を持って胸を張って歩いてごらんなさい。ショコがそうしたからといって、決して自信過剰で嫌味な女性には見えません。それぐらいがちょうど自然に振る舞っているように見えるのです。だれでも、自分に自信のある人は卑屈になりませんから、そういう人には敬遠はあっても貶めるようなことはできないものです>
 <どこの学校でも、特に女子だけの世界では、必ず美しい女性に憧れる女性はいるはずです。嫌かも知れないけれど、翔子の美しさで、そうした人をちょっと誘惑して自分の味方を作ることです。誘惑というと言葉は悪いかも知れないけれど、相手がショコに近付きやすいように少し隙をつくるのです。ショコのシンパが5・6人もいれば、その人たちが必ず助けてくれます>と。
 誘惑するなんて、私にはどうして良いか解らない、と言うと、ミニョンは、
<普通に観察していればそういう人は必ず分かります。ショコに隙ができると、積極的な人はラブレターまがいの告白をしてくる人もいるでしょうが、そういう人はやめてね。例えば、遠くの方からひとり静かにショコを眺めてウットリしている人、ショコと目が合うと、見ていたくても見られない、とでもいうように目を伏せてしまう人、ショコに不自然に触れる人、ショコの身の回りの品を欲しがる人……こういう人を、クラスでも上級生にでも見かけたら、ショコは何も言わずにその人の目をシッと見つめて少し微笑んであげなさい。それで十分です。ショコの瞳は魔法を持っています。ミニョンが保証します。親しく話せるようにもなるでしょう。そういう人が少しでもショコの回りにいるようになると、話しかけられない気の弱い人も、影で味方になってくれるようになります。そうすれば今までのように孤立しなくてすみます>
 ミニョンは、私に教えながら私を抱いてキスをし、
「でも、ショコは私のものだ、ってことだけは忘れないでね。絶対に……しちゃいやよ。 Tout de toi es ma chose. Je déteste que tu déplaces un coeur à l'autre femme……(あなたの全ては私のものよ。心変わりしちゃいやよ)Je pensais seulement que tu as le sexe avec la femme, et je vais furieux(あなたがその女性とセックスする、と考えただけで気が狂います)Je ne serai pas capable de le porter.(私はそれに耐えられない)……」
 ミニョンは、目にいっぱい涙をためて私のソコをスカートの上から鷲づかみにし、
「Tu ne dois pas utiliser ici !(ここを使ってはダメよ!)Tu ne dois pas embrasser !(キスもだめよ!)」



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