Je me transforme dans une fille magique pour toi-2
「おい、君たち何を……」
「ちょっと、待って、ここでは、変身を見られてしまいますわよ」
自分のことを棚にあげて銀行員を指差す。
「別に、いいよ。特に、秘密にしてるわけでもないし、特に、きわどい変身シーンでもないし」
「そんな、個人情報、垂れ流しの魔法少女が、いますか!」
「だって、里美ちゃんも、私が、魔法少女なの知ってたんでしょ」
「何で、魔法少女の存在が、こんなに、公なのか、不思議だったけど、まさか、本人にこんなに個人情報漏洩に対しての危機管理能力が、欠如してるとは、思いませんでしたわ」
「魔法少女って? まさか、あの有名な魔法少女、アリスちゃん? 僕、大フアンなんです」
「ほら、ごらんなさい、こんな、使えない、一介の銀行員にまで知られてるんじゃ、日常生活にも支障が、出るんじゃ、ありません?」
「銀行員さん、フアンになっていただいて、うれしいのですが、アリスとカタカナで、よばないでありすとひらかなで呼んでください」
「?」 里美と銀行員が、疑問の表情を浮かべる
「えっと、魔法少女ありすってありすは、ひらかなで、登録してあるんです」
「登録って、何?」
呆然としつつ、たずねる、里美
「著作権とか、登録商標とかです」
「え?」
「ほら、魔法少女ってボランティアなんですよ。活動資金とか……案外、費用が、かかるんですよ。さすがに、魔法で、お金を出すと通貨偽造に、なるし……」
「著作権料で、儲けるってそんな、魔法少女いますか!」
「やだなー、全員、やってますよ。おもちゃ屋さんとかと、スポンサー契約して……」
「……そんな、リアルな話は、いいから、本業のほうの活動をしてください」
「はい、でした……」
「あ、ありすちゃんのイメージが……」銀行員が、頭を駆け込んでいるが、ほっとくことにした。
ありすは、祈りを下げるように両の指ををむねのまえで組んだ。
「Je me transforme dans une fille magique pour toi」
ありすが、そう唱えると地面に、赤い閃」光が、発し、その光は、円を描き、次に三角形を描き出し、幾何学模様を刻む。
「魔法陣……」その様子を見つめてた、里美が、つぶやいた。完成した、光の魔方陣から、風が、吹き上がる。風は、下から、上に吹き上がり、彼女の服や、髪の毛が、巻き上げられる。中学の制服のスカートが、大きくまくれ上がると色を失い透明になり、消失した。それと同時に、全身が、金色に輝き、その明度は、いっぱいに上がり、シルエットしか、確認できない。そこに、ピンク色のリボンが、あらわれて、体に、巻きついていき、徐々にドレスの形に、変わっていく。
ポニーテールの髪も前より長くなってに大きなピンクのリボンで、まとまっている。ピンクと白の、ゴスロリ風のエプロンドレスに、白いガーターストッキングとガーターベルト。 完全に、服装が、変わると、風は、消えていた。
「……綺麗」里美は、ありすの変身に見とれていた。
「さてと、ちゃっ、ちゃっ、とやっちゃいますか」
「まって、あれは、ないの?」
「あれ? あれってなんです?」
きょとんとする、ありす。
「あれよ、きめですわ」
「きめって? なんです?」
「例えば、○○ありす魔法少女はじめましたとか、大いなる希望の戦士○○・ありすとか……」
「……ありません」
目が、点になる
「じゃあ、新しく、作りましょう」
「いらない……」
「そんなこと、言わず。例えば、……こんな、朝っぱらから、銀行強盗なんてたとえ、お天道様が許しても、この魔法少女ありすが、許しません。とか」
「却下します」
「じゃあ、じゃあ、悪党は、皆殺し! 魔法少女ありす参上! なんてどおう?」
「どおうって? それ、怖いよ、里美ちゃん。今は、そんなこといってる場合いじゃないよ」
「じゃ、次までの宿題ってことで、考えておきますわ」
里美ちゃんって、過激な性格だったんだ。
「Commencez à exposer la chose, tout qui bloc ma vue」ありすが、そう唱えると再び地面に、赤い閃光が、発し、その光は、魔方陣を刻む。
ありすの呪文に反応して銀行の建物は、完全に、スケルトン状態になった。
「これは……、向こう側からは、見えてませんの?」
「うん、こちら側からだけだよ」犯人は、3人で2人は、猟銃、1人のみピストルを所有してるのが、壁越しに見える。銀行員は、8人、負傷者は、警備員が、2名、床に倒れてる。出血が多い。
「山里さん、けが人を、一刻も早く、救出しないと……」
「うん、そうだけど、えっと、いちお、この姿のときは、ありすとよんでください」
「……性か、名の違いだけでありすも、本名でしょ?」
「いちお、魔法少女ありすで、活動してるんで」
「活動って……芸能人と違うでしょう……」