店長日記 2-2
ある日レジの横を通ると、信二がいて。
「あの奥さん、良いケツしてるだろ。
脚も綺麗だろ。
助平おやじには、もったいないな」
信二の視線の先には、由美子がいた。
由美子も雅代と同じように他の女性より短めなスカ−トを履かされている。
由美子の恥ずかしさが伝わってくる。
もうすぐ、信二が帰ってくる。
雅代は、スケスケのベビ−ド−ルに着替えながら思った。
もうこんな関係は、やだ。
会社に告発しよう。
由美子さんの証言もあれば信じてくれるはずだ。
信二は、上半身裸で雅代を横抱きにしながら、手料理を味わっていた。
和室のテ−ブルの上に信二の好みのおつまみが並んでいる。
食事が終わり美人の口移しでビ−ルをあじわっているところだ。
雅代の笑顔の似合う横顔が赤く染まっている。
信二の片手は、雅代のスケスケの下着の上から蜜園を悪戯している。
店で男達の視線を集める、少し派手な顔建ちからは、吐息が漏れて
しまう。
「こんなに濡らして体に毒だぞ。
もう一回いかしてやろうか」
丸刈りで、細い目の信二に口汚くからかわれる。
「もう時間ですから帰らしてください」
今日は、浴室で泡踊りをさせられたので食事の時間が遅くなった。
泡踊りは胸やアソコを使って男を楽しませる下品な行為だ。
「雅代は、感じやすいから、泡踊りをしたんで、体が火照るだろ」
「今晩は、泊まるか」
雅代は、派手な美貌を横に振る。
雅代は、この男の品性のないからかいの言葉が一番きらいだ。
立ち上がろうとする、雅代のしなやかな腕を掴む。
「前にもはなしたけれ、温泉に泊まりでいこう。
俺、雅代のことが好きなんだ。 一泊で行けば、車のなかでも、旅館でも
ゆっくり愛し合えるだろ」
「前にもお話しましたがそれで私たちの関係は終わりにしてください」
雅代の強い口調に信二が驚く。
こんな美人を手放すのは、おしいがしょうがないか。
信二は、パ−トの奥さんから本部に訴えられて首になった店長を何人か
知っている。
「今度を最後にするよ。絶対にうそは、つかないよ」
雅代は、ビ−ルで真っ赤になっているこの男を信じるしかないのだ。
群馬の草津温泉。関東では、有名な温泉地だ。
その高級旅館は、温泉地のなかでも一番奥まった場所にある。
建物は、3階建てだ。
個室の間取りも広く各部屋に温泉もひかれている。
ある部屋から女性の悩ましい声が聞こえてくる。