投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

シグナル
【青春 恋愛小説】

シグナルの最初へ シグナル 3 シグナル 5 シグナルの最後へ

シグナル¨1¨-4

「赤上賢司だ。よろしく」
「あっ、黄田成敏です。どうも・・・」

そして、女の子達も自己紹介してくれた。

「織田弥生(おだやよい)。よろしくね」
「葉川杏子(はかわあんず)だよ。えへ」
「あの、私、妹尾遥(せのおはるか)です」

髪を染めた子が織田さん。
笑ってる子が、葉川さん。
そして・・・最後の子が、妹尾さん。僕にコンビニで声をかけてきた子だ。

「俺達これからぶらぶらしようと思ってたんだけどさ、暇なら来ない?」
「どうする杏子、遥。あたしは別に構わないけど」

織田さんが2人に聞いた。
どうやら葉川さんは妹と買い物の約束があるらしく、その時間までなら付き合ってくれる事になった。

「じゃあ行こうぜ!ほら、俺と手を繋ぎたい子は遠慮しないで」
「速人!馴れ馴れし過ぎんぞ」

速人が手を叩かれるのを見て、女の子達は笑っていた。
特に葉川さんがよく笑っていて、間延びした声がやけに耳に残る。どうやら笑い声に特徴があるらしい。

奇妙な切っ掛けだったけど、早くも大学での知り合いが出来た。
それも女の子達。
早くも僕は浮き足立っていて、テンションが上がっていた。
我ながら意外と単純らしい。でも悪い気はしないからいいか。


「コンビニ多いな。たった5分歩いただけでもう4軒目だぜ、密集しすぎだろ」
「何げに激戦区だよね」
「ラーメン屋とかも多いな。飯には困らなそうだ」
「えへへ、明日から楽しみだね。早く授業始まらないかなぁ」


歩きながら速人と織田さん、賢司と葉川さんが話し始める。
まだお互いに口をきいていないのは僕と、妹尾さんだけだった。
テンション上がってるのになかなかうまくいかず、ただ黙って歩いてるだけ。

これじゃただ皆に付き添ってるだけだ。
何でもいい、どんな話でもいいからとにかく自分からいかなくちゃ・・・


「ねえ、妹尾さん。ちょっと聞きたいんだけど」
「・・・・・・」
「妹尾さん?」
「・・・はっ?わ、私に??」


どうやら景色に夢中で僕の呼び掛けに気付かなかったらしい。
さっきからあまり話に乗ってこないとは思ってたけれど、ちゃんと聞いてたのだろうか。

「大した事じゃないんだけど、さっきコンビニで僕に話し掛けてきたでしょう」
「ああ・・・う、うん」
「どうしてなの?」

もっと他に気の利く言い方は無かったのかなぁ・・・
これじゃあちょっとストレート過ぎるよね。


シグナルの最初へ シグナル 3 シグナル 5 シグナルの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前